交通事故の入院慰謝料は入院期間で決まるってホント!?他に気を付けるポイントは…
交通事故で大きなケガを負い、入院することになってしまった場合…。
- 入院期間が長ければ長いほど入院慰謝料は高くなるの?
- むちうちでは慰謝料が低いってホント?
など、聞きたいことがたくさんあるのではないでしょうか。
しかし、誰に相談すれば良いかもわからないし、保険会社との交渉にあたり不安でストレスを感じてしまう方も多いハズです。
そこで今回このページでは、そのような疑問をお持ちの方に向けて、
交通事故による入院期間と入院慰謝料の関係
について、調べてみたいと思います!
なお、専門的な解説は、テレビや雑誌でお馴染みの岡野武志弁護士にお願いしています。
よろしくお願いします。
入院慰謝料の計算には、例外ルールなどもあり、ご自身だけの判断では適正な慰謝料を受け取れない可能性もあります。
交通事故の入院慰謝料に関する相談を受けてきた経験に基づき、具体例も交えながら、しっかりと解説していきたいと思います。
目次
入院期間が長くなればなるほど、日常生活や仕事への支障も大きくなってしまいますよね。
しかし、早く退院してしまうと慰謝料の金額が減らされてしまうのでは…という不安もあったりと、悩みは尽きませんよね。
適正な慰謝料を受け取るためにも、入院期間と入院慰謝料の関係について勉強しておきましょう!
交通事故による入院期間は平均約30日
厚生労働省の平成29年患者調査によると、交通事故による入院期間の平均は約30日です。
具体的な数値は以下の表のとおりです。
外傷の原因 | 自動車交通事故 | 自転車交通事故 | その他の交通事故 |
---|---|---|---|
平均日数 | 31.3 | 22.7 | 24.6 |
※厚生労働省平成29年患者調査より抜粋
治療期間の目安は「DMK136 」!?
そして、入院期間を含む治療期間の目安を表す言葉にDMK136というものがあります。
普通なら聞いたことがないという方がほとんどだとは思いますが…。
これは、多くの保険会社の担当者が、治療を打ち切るおおよその目安としているといわれるもので、打撲(D)は1ヶ月、むちうち(M)は3ヶ月、骨折(K)は6ヶ月で治療を打ち切るという目安の略語になります。
保険会社としては、多くの方がその程度の期間で完治しているため、目安としているのだと思われます。
もちろん、完治せず、さらに治療が必要な場合には、きちんと対応すれば、打ち切られることなく治療を続けられることがあります。
交通事故の入院期間と慰謝料に関するQ&A
①入院期間と慰謝料の関係とは?
では、交通事故で大きなケガを負い、実際に入院しなければならなくなりました。
しかし、入院してしまえば、普段の生活とはかけ離れてしまうことになり、辛い思いをする方が多いようです。
「入院」て、辛いですよね?どう思いますか?
(略)
はい。。。。僕は5ヶ月前に交通事故で両腕が折れて昨日帰ってきたばかりです。友達に会えない、遊べないということが僕には辛かったです。
加害者や保険会社にはそれなりの補償をしてもらわないといけないですよね!
それが入院慰謝料になるワケですが、入院慰謝料の金額はどのように決められているのでしょうか?
入院慰謝料は、入院に要した期間に応じて相場が決まっています。
入院慰謝料は、入院期間が基準となっているのですね。
ケガの程度や場所、手術の有無などで決まるのかと思っていました。
ただし、レントゲンなどで確認できないむちうちなど、軽症のケガで入院した場合には、通常のケガで入院した場合よりも慰謝料の金額が低くなっているそうです。
それぞれの場合の慰謝料の相場が下の表にまとめられていますので、ご覧になってみてください。
経過月数 | 通常のケガ | むちうち |
---|---|---|
1ヶ月 | 53 | 35 |
2ヶ月 | 101 | 66 |
3ヶ月 | 145 | 92 |
4ヶ月 | 184 | 116 |
5ヶ月 | 217 | 135 |
6ヶ月 | 244 | 152 |
7ヶ月 | 266 | 165 |
8ヶ月 | 284 | 176 |
9ヶ月 | 297 | 186 |
10ヶ月 | 306 | 195 |
11ヶ月 | 314 | 204 |
12ヶ月 | 321 | 211 |
13ヶ月 | 328 | 218 |
14ヶ月 | 334 | 223 |
※ 単位:万円
ところで、上の表に示されている慰謝料の相場は、弁護士基準のものとなっています。
しかし、被害者の方ご本人だけで保険会社と交渉した場合には、自賠責基準や任意保険基準といって、これよりも非常に低い額しか提示されないそうです。
適正な慰謝料を獲得するためには、ぜひ弁護士に相談してみた方が良さそうです!
②やむを得ず入院期間が短くなった場合は慰謝料も減額される?
入院慰謝料は入院期間によるということがわかりました。
しかし、たとえば仕事の都合などで、まだ入院する必要があるにも関わらず退院を早めなければならないケースもあり得ますよね。
@makky666 ありがとうございます。同じ日にオペを受けた方も希望で早期退院していました(かなりまだ調子が悪そうでしたが)。家庭や仕事など色々都合があると、早く出る必要も生じますから、それはそれで仕方ない事ですよね。
— 坂井 恭子 (@Re_Creational) July 13, 2010
その場合、入院期間減に応じて慰謝料も減ってしまうということなのでしょうか?
育児や仕事が理由で、特別に入院期間を短縮した場合には、実際の入院期間に対応する慰謝料相場よりも増額してもらえることがあります。
それは、どうしても仕事を休めないビジネスマンの方や、小さいお子様を持つお母さんには朗報ですね!
では、交通事故で重傷を負って入院した被害者の方が、仕事や育児などの都合で、やむを得ず早めに退院した場合、慰謝料はどのように計算されるのでしょうか?
たとえば、全治入院5ヶ月のケガで入院した場合について教えてもらいましょう。
もしも仕事の都合などで、回復する前に3ヶ月で退院した場合、原則として慰謝料は145万円となります。
ただし、5ヶ月間の入院が必要なケガであることに違いはありません。
よって、3~5ヶ月の慰謝料に相当する145万円~217万円の範囲で、退院を早めた理由や早期退院の必要性が考慮されることになります。
しかし、このようなケースについても、被害者ご本人だけで保険会社と交渉した場合、
実際の入院3ヶ月分に応じた慰謝料相場からも大幅に低い75万6000円しか払ってもらえないそうです…。
やはり、適正な慰謝料獲得に向けては、弁護士に依頼する必要性がありそうです。
適正な示談金の相場を自分で計算するなら
ここまでで、自分の事故ではどれほどの慰謝料が受け取れるものなのか…。
弁護士に相談する前に知りたいと思った方も多いのではないでしょうか。
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入院の慰謝料請求を弁護士に依頼するメリット
ここまでで、適正な慰謝料獲得に向けては、弁護士に相談した方が良いという話が出てきました。
とはいえ、弁護士に依頼するのはなんだかハードルが高そうだし、弁護士費用も心配ですよね…。
まずは、改めて弁護士に依頼するメリットを見てみましょう。
弁護士相談のメリット①慰謝料大幅アップ
なんと言っても、弁護士に依頼すれば入院慰謝料が大幅にアップできるということでしたね。
というのも、慰謝料には、
- 自賠責保険に請求する場合
- 任意保険会社が提示する場合
- 弁護士が相手側や保険会社に請求する場合
の3つの基準が存在しているんです。
自賠責基準
自賠責保険会社の慰謝料とは、自賠法に基づく省令により設定されているものです。
自賠法は、交通事故の被害者が最低限の補償を受けるためのものであり、その金額は低く設定されています。
任意保険基準
保険会社でも、任意保険会社による慰謝料基準も存在しています。
ただし、任意保険会社は営利企業のため、加入者を増やすために保険料を安く設定しています。
その分、被害者の方に支払う慰謝料も少ない金額で済ませたいと考えているハズですよね…。
よって、自賠責の基準よりは高いものの、慰謝料の金額は少ないことが多いということです。
弁護士基準
保険会社の基準と検証して、最も高い基準となっているのが、裁判所や弁護士の基準です。
これは、裁判を行った場合や相手側と示談をする場合に用いられる基準のこと。
ただし、自分ひとりで裁判を起こし、相手側と争うのは、どう考えても難しいですよね…。
よって、高額の慰謝料を獲得するためには、弁護士に依頼をして示談や裁判を行うことが必要ということになるのです。
自賠責基準 | 任意保険基準 | 弁護士基準 | |
---|---|---|---|
内容 | 交通事故被害者が最低限の補償を受けるためのもの | 営利企業の保険会社が支払うもの | 裁判や相手側との示談をする場合に用いられるもの |
金額 | 金額は低め | 自賠責基準よりは高いが、金額は低め | 自賠責基準や任意保険基準よりも高い |
3つの基準がわかったところで、実際の入院慰謝料の金額を見てみましょう。
まず、自賠責保険では、日額4200円の入院慰謝料が支払われます。
任意保険基準と弁護士基準では、入院期間に応じて、以下の表のようになっているようです。
経過月数 | 任意保険基準 | 弁護士基準 | 任意保険基準との差額 |
---|---|---|---|
1ヶ月 | 25.2 | 53 | +27.8 |
2ヶ月 | 50.4 | 101 | +50.6 |
3ヶ月 | 75.6 | 145 | +69.4 |
4ヶ月 | 95.8 | 184 | +88.2 |
5ヶ月 | 113.4 | 217 | +103.6 |
6ヶ月 | 128.5 | 244 | +115.5 |
7ヶ月 | 141.1 | 266 | +124.9 |
8ヶ月 | 152.5 | 284 | +131.5 |
9ヶ月 | 162.5 | 297 | +134.5 |
10ヶ月 | 170.1 | 306 | +135.9 |
11ヶ月 | 177.7 | 314 | +136.3 |
12ヶ月 | 184 | 321 | +137 |
13ヶ月 | 189 | 328 | +139 |
14ヶ月 | 192.8 | 334 | +141.2 |
※1 単位:万円
※2 旧任意保険支払基準を参照
たとえば、入院2ヶ月の場合を見てみましょう。
保険会社が提示する慰謝料は50万4000円ですが、弁護士に交渉を依頼すれば101万円まで増額され、約2倍にもなるんですね!
メリット②面倒な手続きから解放
もし弁護士に依頼しなければ、保険会社とのやりとりを被害者ご本人がすべてやらなければいけません。
入院や通院だけでも大変なのに、保険会社とも交渉しなければならないとなると、精神的な負担は大きいハズです。
また、事故に遭わされた加害者側と話すことにストレスを感じる方もいらっしゃるハズです。
弁護士に相談すれば、保険会社との煩雑なやりとりや面倒な手続から解放され、治療に専念できるようになるでしょう。
メリット③後遺症認定のサポート
また、入院するほどの重傷を負った場合、治療終了後に後遺症が残ることも大いに考えられます。
後遺症は、1級~14級まで等級が定められており、等級毎に慰謝料が異なっています。
等級が1つ違うだけで、400万円以上金額が変わってしまうこともあるようです。
これについても、弁護士に依頼すれば、
- 主治医への診断書の依頼の仕方
- 等級認定の申請方法
などについてアドバイスを受けられ、適切な(=より高い)等級が認定される可能性が高まるとのことです。
交通事故で弁護士に相談するメリット
- ① 慰謝料の金額が大幅にアップ
- ② 全ての交渉を弁護士に依頼することで精神的負担から解放される
- ③ 適切な後遺障害認定が受けられる
弁護士費用について心配な方は…
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また、被害者本人の自動車保険に弁護士費用特約がついていれば、弁護士費用を保険会社に負担してもらえることも多いとのこと。
ぜひ一度、交通事故の慰謝料について弁護士に相談することも検討してみてはいかがでしょうか。
それでもやはり弁護士費用が心配という方は、弁護士費用の相場を確認してみてください。
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ここまでで、交通事故による入院期間と慰謝料の関係についてご理解いただけましたでしょうか。
弁護士相談のメリットもわかったところで、今すぐに相談したいと思った方もいらっしゃるハズです。
しかし、知り合いに弁護士がいるワケでもないし、誰に頼めば良いのかなんて見当もつきませんよね。
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最後に一言アドバイス
それでは、最後になりますが、入院慰謝料についてお悩みの方に一言アドバイスをお願いします。
交通事故の被害に遭われ、入院するほどのケガを負い、さらに保険会社との交渉で辛い思いをされていることと思います。
そんなときは、迷わず弁護士に相談することをおすすめします。
なぜなら、辛い思いをした分、適正な金額の補償を受けるべきだからです。
しかし、保険会社から示談金を提示され、書類にサインしてしまうと、あらためて慰謝料などを請求することは極めて困難になります。
そうなる前に、ぜひ弁護士無料相談を活用してみてください。
面倒な手続きや交渉などのお力にもなれるはずです。
まとめ
いかがだったでしょうか。
このページを最後までお読みの方は、
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について、理解を深めていただけたでしょうか。
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皆さまのお悩みが早く解決するよう、お祈りしています。
この記事の監修弁護士
岡野武志弁護士
アトム法律事務所弁護士法人
〒100-0014 東京都千代田区永田町1-11-28 合人社東京永田町ビル9階
第二東京弁護士会所属。アトム法律事務所は、誰もが突然巻き込まれる可能性がある『交通事故』と『刑事事件』に即座に対応することを使命とする弁護士事務所です。国内主要都市に支部を構える全国体制の弁護士法人、年中無休24時間体制での運営、電話・LINEに対応した無料相談窓口の広さで、迅速な対応を可能としています。