自動車保険の弁護士費用特約はどれくらい必要か?2020徹底検証
保険会社が弁護士費用を肩代わりしてくれる「弁護士費用特約」ですが本当に必要はあるのでしょうか?
今回は、弁護士費用特約の必要性について詳しくみていきましょう。
目次
弁護士費用特約の必要性を統計データから徹底分析!!
自動車保険を契約するにあたって様々な特約やオプションがあるなかで、弁護士費用特約をつける必要性について悩んでいる方は多いのではないだろうか。
今回はその悩みを解決するために、統計データから算出した人身事故への遭遇率をもとに弁護士費用特約の必要性を徹底分析してみた。
人身事故への遭遇率は0.419%!?
年間の交通事故による死傷者数の総人口に対する割合で、人身事故への遭遇率を計算することができる。まず、自動車保険の契約者本人が1年間に人身事故の被害に遭う確率はたったの0.419%にすぎない(2019年3月調べ)。
0.419%というわずかな確率のために、年間最大4000円の保険料を負担するのは割に合わないと思う人も多いのではないだろうか。なお、弁護士費用特約の保険料の相場は、弁護士費用特約の保険料の相場は?で詳しく報告している。
家族の交通事故への遭遇率は大幅に高まる
しかし、弁護士費用特約は、契約車本人だけでなく同居の家族や契約車に搭乗した第三者も補償範囲に含まれる点を見逃してはならない。
また、年数が長くなれば交通事故への遭遇率も大幅に高まる点も考慮する必要がある。
下記のとおり、30年間で人身事故に遭う確率は11.4%まで上がる。
4人家族なら誰かが30年間で人身事故に遭遇する確率は約5割になる。
30年間の弁護士費用特約の保険料は12万円である一方、弁護士費用は最低でも30万円~50万円はかかることを考えると、決して無駄な特約ではないことが分かるだろう。
つけておいて損はない弁護士費用特約
このデータをみる限り、弁護士費用特約が活躍する場面は意外と多い一方、保険料は割安なので、つけておいて損はないといえるだろう。
(人身事故の遭遇率と弁護士費用特約の保険料)
遭遇率 | 保険料 | |
---|---|---|
1年間 | 0.419% | 4000円 |
10年間 | 4.12% | 4万円 |
30年間 | 11.4% | 12万円 |
50年間 | 18.9% | 20万円 |
80年間 | 28.5% | 32万円 |
※日本の総人口1億2633万人(2019年2月概算値)、事故による年間死傷者数52万9378人(2018年統計)として試算
弁護士費用特約の必要性が高い事故とは!?
交通事故の種類や重大性によって弁護士費用特約の必要性にも違いが出てくるという。
物損事故の賠償額は少額になりがちだが、過失割合で深刻な争いになることも少なくない。
しかし、弁護士に依頼すると弁護士費用の支払いだけで費用倒れになることがあり、泣き寝入りする被害者が多いのだ。そんな場合でも弁護士費用特約があれば気兼ねなく弁護士に依頼することができる。
後遺障害のない交通事故についても、弁護士費用を自分で負担すると費用倒れになることが多く、同様に弁護士費用特約の必要性が高い。
一方、後遺障害が残る交通事故の場合には、そもそも賠償額が高額になるため、弁護士費用特約がなくても費用倒れにならないことが多い。裁判をすれば損害額の1割分の弁護士費用を加害者負担としてくれるためだ。
その他に、裁判ではなくどうしても示談で解決したい場合には弁護士費用を加害者に転嫁できないため、弁護士費用特約の必要性が高いといえる。
まとめ表
弁護士が必要となる場面 | 弁護士費用特約が必要な理由 | |
---|---|---|
物損事故 | 過失割合で争いがある場合 | 費用倒れを防ぐため |
後遺障害のない事故 | 適切な補償を受けたい場合 | 費用倒れを防ぐため |
示談で解決したい事故 | 適切な補償を受けたい場合 | 弁護士費用を相手に転嫁できないため |
なお、弁護士費用特約の使い方は、知らないと損する!弁護士費用特約の使い方のポイントまとめで詳しく報告している。
「車両保険と人身傷害保険をつければ弁護士費用特約の必要性がない」って本当!?
ファイナンシャル・プランナーから「車両保険と人身傷害保険さえつけておけば、弁護士費用特約の必要性はありません」というアドバイスを受けることがあるらしい。このアドバイスの内容は本当なのか調査してみた。
車両保険との関係
たしかに物損事故においては、車両保険をつけていれば相手との示談が成立しなくても、修理費用を車両保険から全額まかなうことができる。
しかし、車両保険から代車費用、レッカー費用、車内の搭載品の損害を補償してもらうには特約をつける必要があり、保険料がその分割高になる。
人身傷害保険との関係
より致命的なことに、人身損害に関して、人身傷害保険による補償は万全とはいえない。人身傷害保険による補償額は、裁判基準の損害額よりも大幅に低い水準であり、人身損害の全てを補うことができないからだ。
結局、交通事故で人身損害を負うリスクを考慮すると、弁護士費用特約をつけておくほうが無難といえるだろう。
ただし、自動車保険にどのような特約をつけるかは、各個人のリスク感度や保険に対する考え方にもよるため、絶対に弁護士費用特約が必要とまではいえないようだ。
まとめ表
対応する自分の保険 | 弱点 | |
---|---|---|
物的損害 | 車両保険 | 代車、レッカー、搭載品の損害の補償には特約が必要 |
人身損害 | 人身傷害保険 | 人身損害の一部しか補償されない |
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まとめ
いかがでしたか?
この記事では、弁護士費用特約の必要についてお届けしました。
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弁護士費用特約の必要性についてのQ&A
弁護士特約ってほんとうにお得なの?
弁護士特約はつけておいて損はありません。弁護士費用特約は、保険会社の規約により、契約者本人だけでなく同居の家族や契約者の車に搭乗した第三者も補償範囲に含まれます。また、30年間の弁護士費用特約の保険料は12万円である一方、弁護士費用は最低でも30万円~50万円はかかることを考えると、決して無駄な特約ではないことがわかります。 つけておいて損はない弁護士費用特約
弁護士特約がより重要になる事故類型とは?
①物損事故②後遺障害のない交通事故③示談で解決したい事故などがあげられます。物損事故や後遺障害のない事故は過失割合で深刻な争いになる場合があります。しかし、弁護士に依頼すると弁護士費用の支払いだけで費用倒れになってしまいます。また、示談で解決したい事故の場合は、弁護士費用を加害者に転嫁できないため、弁護士費用特約の有用性が高いといえます。 弁護士費用特約の必要性が高い事故とは!?
車両保険をつけていれば特約は不要?
不要というわけではありません。物損事故においては、車両保険で修理費用を全額まかなうことは可能です。しかし、代車費用、レッカー費用、車内の搭載品の損害を補償してもらうことはできないのです。つまり、全ての保障を受けるためには弁護士費用特約があったほうがよいということになります。 特約と車両保険との関係
人身傷害保険にはいっていれば特約は不要?
個人のリスク感度や保険に対する考え方によって異なりますが、交通事故で人身損害を負うリスクを考慮すると、特約をつけておくほうが無難です。人身傷害保険による補償額は、裁判基準の損害額よりも大幅に低い水準であるため、人身損害の全てを補うことができないからです。 特約と人身傷害保険との関係
この記事の監修弁護士
岡野武志弁護士
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第二東京弁護士会所属。アトム法律事務所は、誰もが突然巻き込まれる可能性がある『交通事故』と『刑事事件』に即座に対応することを使命とする弁護士事務所です。国内主要都市に支部を構える全国体制の弁護士法人、年中無休24時間体制での運営、電話・LINEに対応した無料相談窓口の広さで、迅速な対応を可能としています。