右上腕骨顆上部粉砕骨折等で、併合して後遺障害3級
認容額 | 1 億 4067万2433円 |
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性別 | 男性 |
職業 | 市職員 |
傷病名 | 右大腿骨幹部開放骨折、右下腿骨幹部開放骨折、右上腕骨顆上部粉砕骨折、右第4・5指切断、右第5中手骨骨折 |
障害名 | 右上腕骨顆上部粉砕骨折など |
後遺障害等級 | 3級 |
判決日 | 平成25年5月31日 |
裁判所 | 福岡地方裁判所 |
交通事故の概要
平成15年10月5日午前6時25分ころ、福岡県鞍手郡若宮町のトンネル内道路において、加害者は追越し禁止場所である本件事故現場のトンネル内道路を走行中、先行する大型貨物自動車をその右側から追い越そうとし、時速約100キロメートル前後に加速して道路右側部分に進出した際、対向車線を直進してきた被害者が運転する車両を認めて左にハンドルを切るも間に合わず、被害者の自家用大型自動二輪車の前部に加害者の自家用普通乗用自動車の右前部を衝突させ、被害者の身体をトンネル内壁に衝突させるなどした。
被害者の入通院治療の経過
被害者は、本件事故により、右大腿骨幹部開放骨折、右下腿骨幹部開放骨折、右上腕骨顆上部粉砕骨折、右第4・5指切断、右第5中手骨骨折の傷害を負い、同日、飯塚病院に救急搬送され、右大腿切断処置、右上腕骨骨接合術、右第4、5指断端形成術を受けた。
被害者は、364日間入院し、また159日間通院して、治療を受けた。
後遺障害の内容
被害者は、平成17年5月25日、症状固定診断を受けた。
被害者には、右大腿骨切断(4級5号)、右肘関節機能障害、上肢の3大関節中の1関節の機能に著しい障害(10級10号)、右手指の欠損(併合10級)、右くすり指切断(11級8号)、右こ指の切断及び右なか指の可動域制限は「1手のおや指及びひとさし指以外の2の手指の用を廃したもの」(11級9号)、骨盤骨変形(12級5号)、顔面醜状痕(14級11号)、右肘醜状痕(14級4号)等の後遺障害が残った。
そして、自賠責後遺障害等級別表第二併合3級の認定を受けた。
判決の概要
追越し禁止場所であるトンネル内道路を走行中の加害者の車両が、先行車を追越そうとして加速した際、対向車線を直進してきた被害者の自動二輪車に衝突させた。本件事故により、被害者が受傷し、右大腿骨切断等の後遺障害(併合3級)を残した事故で、被害者が人的・物的損害の賠償を、被害者の元妻が固有の損害を請求した。裁判所は、被害者の損害について、症状固定までの治療費、装具代、入院中の付添介護費用等の全額、将来の付添介護費用、義足代(日常用と作業・運動用)、右手指義手、車椅子、入浴補助用具、四輪車改造費用、三輪バイク、後遺障害逸失利益、傷害慰謝料、後遺障害慰謝料、及び物的損害の相当額を認め、請求の一部を認容した。しかし、被害者の元妻が固有の損害の請求は棄却した。
認容された損害額の内訳
入院雑費 | 30万1500円 |
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通院交通費 | 9万6690円 |
将来介護費 | 569万1372円 |
逸失利益 | 7474万8742円 |
慰謝料 | 2767万円 |
治療費・文書料 | 392万 6462円 |
症状固定前の装具代 | 158万 4159円 |
付添人交通費 | 18万 1866円 |
付添介護費用(入院中) | 140万 7000円 |
付添介護費用(通院中) | 131万 3400円 |
義足(日常用) | 587万 5900円 |
右手指義手 | 46万 7784円 |
車いす | 66万 6600円 |
入浴補助用具 | 4万 3641円 |
四輪車改造 | 33万 9866円 |
三輪バイク(通勤用) | 188万 0288円 |
家屋改造 | 655万 6278円 |
既払金 | - 570万 4479円 |
被害者の物的損害(ヘルメット等) | 17万 5000円 |
弁護士費用 | 1277万円 |
※その他、既払い額や損益相殺がなされ、判決認容額となります。