交通事故の示談までの流れの解説

  • 交通事故,示談までの流れ
  • 40|15145文字

弁護士事務所の掲載順と弁護士の力量とは無関係です。相性を考慮して、ご自身に合った弁護士をお探しください。

この記事のポイントは以下の点です。

交通事故の示談までの流れにおいては、事故直後の対応や治療の状況が重要になる

交通事故では症状固定しなければ示談できないが、後遺障害の認定前でも傷害分だけ示談する流れになることもある

交通事故の示談は、弁護士に頼むと受け取れる示談金が増額する可能性が高まり、双方が合意に至れば示談成立という流れになる

交通事故における示談までの流れについて知りたい方はぜひご一読下さい。

岡野武志弁護士
交通事故と刑事事件を専門とするアトム法律事務所の代表弁護士。

交通事故にあった場合、最終的な解決のためには示談をする必要がありますが、示談までの流れがよくわからない方も多いかと思います。

交通事故の示談までの流れを大まかに言うと、以下の図のようになります。

交通事故の流れ

この記事では、上記の図に沿って、交通事故の示談までの流れを詳しくお伝えしていきたいと思います。

交通事故の示談までの流れ①事故直後~治療(入通院)

交通事故の示談までの流れ①事故直後~治療(入通院)

交通事故の示談は事故直後の対応が重要になる

交通事故にあった場合、被害者は事故直後から様々なことに対応しなければいけません。

交通事故発生直後の対応全般については、以下の記事に詳しく記載されていますので、ぜひご覧になってみて下さい。

その中でも、示談との関係で特に重要になってくる対応は、以下の事項になります。

事故発生の報告

交通事故が発生した場合、お互いの安否を確認したうえで、まずは110番通報で警察連絡してください。

たとえ、お互いにケガのない物損事故の場合でも、警察への連絡を怠ると道路交通法違反に問われてしまいます。

交通事故があつたときは、(略)当該車両等の運転者(略)は、(略)警察官に当該交通事故が発生した日時及び場所、当該交通事故における(略)損壊した物及びその損壊の程度、当該交通事故に係る車両等の積載物並びに当該交通事故について講じた措置を報告しなければならない。

警察への連絡は加害者側がすることが多いようです。

しかし、加害者側が連絡していないような場合には、被害者であっても必ず警察に連絡をしてください。

軽い事故の場合、加害者側から「警察を呼ばずに当事者間で解決しよう」と持ちかけられることもあるようですが、絶対に応じないで下さい。

警察に連絡しなかった場合、道路交通法違反になるだけではなく、警察(自動車安全運転センター)から交通事故証明書を発行してもらえません。

その場合、交通事故があったことが証明できず、その後の示談が困難になってしまう可能性があります。

そして、警察へ連絡をすると、以下のような事項を尋ねられるようです。

ケガ人の有無

簡単な事故状況

事故現場の住所

気が動転している状況かもしれませんが、落ち着いて答えられるようにしましょう。

実況見分の実施

人身事故の場合

交通事故の直後に、当事者が怪我をしている場合、その事故は人身事故になります。

人身事故であることが判明している場合には、警察が事故現場に到着次第、実況見分が行われることになります。

実況見分

警察が、犯罪や事故が起きた場所における犯人、被害者、目撃者その他の位置関係や状況を明らかにすること。

交通事故における実況見分は、事故がどのような原因で発生し、どのようになったかを記録するものです。

具体的には、

事故の当事者や目撃者などからの聴取

距離や位置関係の測定

事故現場や事故車両の撮影

などが行われます。

その際、交通事故の被害者と加害者は、それぞれ別々に事故の状況聴取が行われるようです。

この実況見分の実施により作成される実況見分調書は、事故直後に第三者である警察が当事者の言い分を聞いたうえで作成されるものです。

そのため、この実況見分調書は、その後の示談交渉において、事故状況(過失割合)に争いが生じたときに重要な証拠となります。

実況見分調書の記載内容と異なる主張を後日にしても、なかなか認められなくなるため、実況見分においては、

自分の記憶や主張は正確かつ詳細に伝える

記憶の不確かなことはあいまいな回答をしない

供述調書の署名、押印は調書の内容をしっかり確認し、必要に応じて修正を求める

ことが必要となります。

なお、当事者の怪我が重く、救急車で搬送されてしまったような場合には、後日に実況見分が行われることになるようです。

物損事故の場合

これに対し、事故直後に当事者の怪我が判明していない場合、警察には物件事故(物損事故)として扱われることになります。

物件事故扱いの場合、実況見分は行われず、物件事故報告書という簡易な書類が作成されるだけになるようです。

人身に切り替え

なお、交通事故直後には怪我をしてるかどうかはっきりしなかったものの、その後に痛みが出てくることも多いようです。

そのような場合、警察に赴き、人身切り替えの手続きをとる必要があります。

具体的には、事故を管轄(担当)している警察署に診断書を持っていくという流れになります。

この物損から人身切り替えの手続きをとっておかないと、

原則、自賠責保険が適用されず、治療費や慰謝料などを受け取れない

実況見分調書が作成されず、事故状況(過失割合)につき争いが生じたときの証拠が得られない

自賠責保険が使えても、軽微な事故とみなされて、治療の終了時期の判断や後遺障害の認定で不利に働くことがある

など、最終的な示談の場面において不利益が生じる可能性があります。

人身事故と物件事故の違い
人身事故 物件事故
警察作成書類 実況見分調書 物件事故報告書
自賠責保険の適用 ×※

※物件事故扱いでも、自賠責保険が適用される場合もある

なお、物損から人身切り替えをすることについては、以下の記事により詳しく記載されていますので、ぜひご覧になってみて下さい!

また、物損から人身切り替えをする手続きは、交通事故から時間が経過すると、警察が積極的に応じてくれなくなるそうです。

そのため、人身切り替えの手続きは、交通事故発生後なるべく速やかに行う必要があるということは覚えておいた方が良さそうです。

具体的な期限はありませんが、できれば交通事故発生後2日~3日以内、遅くとも2週間以内には人身切り替えの手続きを済ませるのが望ましいです。

交通事故の示談は治療(入通院)も重要になる

交通事故にあい、怪我を負った場合には、病院で受診をし、入通院により治療をする流れになります。

交通事故を原因とする治療の流れ全般については、以下の記事に詳しく記載されていますので、ぜひご覧になってみて下さい。

その中でも、交通事故の怪我の治療は、以下の事柄において、示談との関係で重要な意味を持つことになります。

治療費の負担額

交通事故において、被害者にも過失が認められる場合、最終的な示談において、過失分の治療費は被害者の負担になります。

そして、治療費を相手方保険会社が全額立て替えて支払い(一括払い)をしていた場合、示談金から、過失分の治療費が差し引かれることになります。

そのため、被害者にも過失がある場合、示談金をできるだけ多く受け取るためには、治療費の負担額を抑える必要があります。

この点、交通事故でも健康保険を使用することができ、健康保険を使用すれば、治療費の負担額を抑えることが可能になります。

なお、交通事故における健康保険については、以下の記事により詳しく記載されていますので、ぜひご覧になってみて下さい!

傷害慰謝料の額

また、交通事故示談金の損害項目の一つである傷害慰謝料は、治療入通院期間を基礎に算出されます。

そのため、交通事故の示談においては、治療の入通院期間やその頻度が重要になってきます。

そして、治療のための通院期間や頻度を確保し、慰謝料をしっかりと受け取るためには、整骨院に通うのが有効な場合があります。

交通事故において、整形外科と整骨院を併用することは可能ですが、原則として医師の許可が必要など、一定の条件があります。

交通事故の治療や慰謝料における整骨院の情報については、以下の記事も、ぜひ参考にしてみて下さい!

後遺障害の認定

さらに、交通事故示談金に大きな影響を与える後遺障害認定においても、治療経過が大きく影響します。

例えば、交通事故直後に画像検査をしていなかった場合、後遺障害の認定において不利に働く可能性があります。

その他、交通事故における検査の重要性については、以下の記事により詳しく記載されていますので、ぜひご覧になってみて下さい!

また、特にむちうちの場合、後遺障害が認定されるかどうかにつき、治療(入通院)の期間や頻度が重視されます。

そして、ここで重視される治療(入通院)の期間や頻度は、整形外科のものであり、整骨院のものはあまり重視されません。

また、後遺障害の認定を申請するには、診断書医師に書いてもらう必要があります。

しかし、治療(施術)を整骨院でばかり行い、病院への通院頻度が少ないと、医師が診断書を書いてくれない可能性があります。

このような後遺障害の診断書を医師が書いてくれない理由や対応策については、以下の記事により詳しく記載されていますので、ぜひご覧下さい!

最終的な示談前の保険会社とのやり取りの流れ

交通事故被害者は、最終的な示談交渉の前の事故直後や治療中から保険会社との対応が求められます。

交通事故における保険会社との示談までの流れは、大まかに以下の図のようになります。

保険会社とのやり取りの流れ

その中でも、交通事故の治療中の保険会社との対応で特に重要となる事柄は、以下の点になります。

治療機関の連絡

任意保険会社は、治療費を保険会社から治療機関に直接支払うという対応をしてくれることが多いようです。

この対応は、一括対応と呼ばれ、この一括対応をするためには、保険会社と治療機関が直接連絡を取る必要があります。

そのため、治療機関の名称や連絡先などを保険会社の担当者に連絡することがまず重要になります。

休業損害の請求

また、交通事故の示談までには一定の期間が必要となりますが、事故により仕事を休み、収入が途絶えると当面の生活に影響が出ることになります。

そのため、交通事故の最終的な示談の前でも、休業損害の請求は可能であり、当面の生活資金を確保するためにも重要な手続きになります。

交通事故の休業損害の請求は、色々と難しい問題がありますが、以下の記事で詳しく記載されていますので、ぜひご覧になってみて下さい!

医療照会の対応

さらに、治療が一定期間続くと、保険会社から医療照会を行いたいといわれることがあります。

医療照会

病院に対して被害者の症状の問い合わせをすること

この医療照会は、相手側の保険会社が

休業損害をいつまで支払うか

一括対応の打ち切り(終了)時期

の判断材料として用いるようです。

この医療照会を行うため、保険会社から同意書の提出を求められるようですが、どのように対応するのが良いのでしょうか?

同意書を提出しないと、休業損害の支払いや一括対応が打ち切られてしまう可能性が高いので、基本的には同意書の提出に応じた方が良いでしょう。

ただし、無条件で同意すると、保険会社に都合のいいように誘導されたり、一部の有利な部分だけ抜き出して利用されるおそれがあります。

そういったことを防ぐには、

医師との面談に被害者の同席を条件とする

医療照会の回答書面の写しの交付を条件とする

などの対応が考えられます。

もっとも、保険会社は、そのような条件をつけることに難色を示す場合も多いので、お困りの際は、弁護士に相談してみた方が良いかもしれません。

なお、交通事故における保険会社とのやり取りの流れ全般については、以下の記事に詳しく記載されていますので、ぜひご覧になってみて下さい!

交通事故の示談は、示談交渉の前の事故直後や治療の対応が大きく影響し、示談交渉の段階では取り返しがつかない場合も多いといえます。

そのため、交通事故の適正な示談金を受け取るためには、交通事故直後から専門家である弁護士のサポートが受けられるのが望ましいといえます。

特に弁護士費用特約が利用できる場合には、費用倒れになる心配もないので、なるべく早期に弁護士に相談・依頼することをおすすめします。

交通事故の示談までの流れ②症状固定~後遺障害の認定

交通事故の示談までの流れ②症状固定~後遺障害の認定

交通事故では症状固定しなければ示談できない

交通事故における示談の金額や交渉を開始するタイミングについては、症状固定が非常に重要になります。

症状固定

傷病に対して行われる医学上一般に認められた治療方法を行っても、その医療効果が期待できなくなった状態

症状固定は様々な意味を有しますが、治療費、交通費、休業損害、傷害慰謝料などの傷害分の損害賠償を確定させるという意味も有します。

つまり、症状固定になると、それ以降の時期の治療費、交通費、休業損害、傷害慰謝料などは原則として請求できなくなります。

そして、示談とは、今後それ以外の損害賠償請求をしないという合意を含むものであることから、損害賠償の範囲が確定していることが前提になります。

そのため、交通事故では、症状固定をした後でなければ、示談をすることができないという関係にあります。

なお、症状固定については、以下の記事に詳しく記載されていますので、ぜひご覧になってみて下さい!

交通事故では、保険会社が示談金の支払額をできるだけ抑えるために症状固定を迫ってくる場合があります。

しかし、安易にそういった症状固定の要請に応じてしまうと、適正な示談金が受け取れなくなってしまうおそれもあります。

症状固定を迫られても、安易には応じず、主治医や場合によっては弁護士の意見を聞いた上で、症状固定の時期を慎重に決める必要があります。

後遺障害認定後に示談する流れになるのが原則

症状固定時に被害者に痛みや症状が残存している場合には、後遺障害認定申請する流れになります。

その場合、示談は後遺障害の認定結果が出た後に行う流れになるのが原則です。

症状固定から後遺障害の認定結果が出るまでの大まかな流れは、以下の図のようになります。

後遺障害等級認定の流れ

ここからは、上記の図に沿って、後遺障害の認定結果が出るまでの流れをお伝えしていきたいと思います。

診断書作成依頼

先ほどお伝えしたとおり、後遺障害の認定を申請するには、診断書医師に書いてもらう必要があります。

そして、自賠責保険における後遺障害の認定の判断は、原則書面審査のため、診断書の書き方が非常に重要になります。

記載内容や記載すべき事項が漏れていたことが原因で、適正な後遺障害が認定されない結果になってしまう場合もあります。

なお、後遺障害診断書の作成料金を誰が負担するかで争いになる場合もあります。

そのような、後遺障害の診断書の書き方や料金について詳しく知りたいという方は、以下の記事もぜひご覧になってみて下さい!

後遺障害の申請

後遺障害認定の申請には

事前認定

被害者請求

という二つの方法があります。

ここからは、二つの方法についてそれぞれお伝えしていきたいと思います。

事前認定

事前認定とは、簡単に言うと相手方任意保険会社が窓口となり、被害者の自賠責保険の後遺障害の等級認定を事前に確認する方法のことです。

交通事故の加害者が、自賠責保険だけではなく任意保険にも加入している場合、被害者は、任意保険会社から

自賠責保険金分

自賠責保険金分を超える任意保険会社負担分

を一括して支払ってもらうことになります。

この制度のことを一括払制度といいます。

相手方任意保険会社は、被害者に一括払いをした後、自賠責保険から、自賠責保険金分を回収します。

この制度のことを加害者請求といいます。

この制度が自賠法15条を根拠としていることから15条請求とも呼ばれています。

被保険者は、被害者に対する損害賠償額について自己が支払をした限度においてのみ、保険会社に対して保険金の支払を請求することができる。

この加害者請求の前提として、一括払いをする相手方任意保険会社は、自賠責から支払われる保険金分をあらかじめ確認する必要があります。

その一環として、被害者の自賠責保険の後遺障害の等級認定を事前に確認する方法が事前認定になります。

事前認定の大まかな流れは以下の図のとおりです。

事前認定の流れ

事前認定は相手方任意保険会社が主体となり、相手方任意保険会社のために行われる手続きといえます。

そのため、後遺障害等級認定の申請の必要書類の収集や費用負担は、原則として相手方任意保険会社となるため、被害者からすると

資料収集の負担が少ない

費用負担がない

ことがメリットといえます。

一方、事前認定は、後遺障害等級認定の申請手続きに、原則被害者は関与できず、自賠責保険に対する保険金(相当額)請求の前提として行われるため、

手続きが不透明

等級が認定されても、すぐには自賠責保険金(相当額)を受領できない

ことが被害者にとってのデメリットといえます。

なお、後遺障害の事前認定については、以下の記事により詳しく記載されていますので、興味のある方はぜひご覧になってみて下さい!

被害者請求

一方、被害者請求とは、簡単に言うと被害者自身が、直接相手の自賠責保険に後遺障害等級の認定の申請をする方法になります。

被害者請求の大まかな流れは以下の図のとおりです。

被害者請求の流れ

被害者請求のメリット・デメリットは、基本的に事前認定の場合のメリット・デメリットの逆になります。

具体的には、被害者が申請主体であり、自賠責保険に対する保険金請求を含んでいることから

提出書類や時期をコントロールできる

相手方との示談前に自賠責保険から保険金を受け取れる

ことがメリットといえます。

一方、他方、被害者が申請主体であるため

必要書類や画像の収集負担

費用負担

を負うことになるのがデメリットといえます。

なお、後遺障害の被害者請求については、以下の記事により詳しく記載されていますので、興味のある方はぜひご覧になってみて下さい!

また、二つの方法を比較したものを簡単に表にまとめてみましたので、よろしければ参考にしてみて下さい。

事前認定と被害者請求との比較
事前認定 被害者請求
申請主体 任意保険会社 被害者本人
メリット ・資料収集の負担少ない
・費用負担なし
・提出書類や時期を決定できる
・示談前にお金が入る
デメリット ・意見書つけられるおそれ
・示談までお金入らない
・資料収集の負担大きい
・費用負担

後遺障害の認定

後遺障害認定申請をすると、後遺障害認定機関により調査が行われるという流れになります。

後遺障害認定の調査は、症状固定時に残存する症状の程度が自賠法施行令に定められた等級に該当するかどうかという観点から行われます。

もっとも、自賠法施行令に定められた等級表は抽象的な記載が多く、これだけでは後遺障害認定されるかどうかの判断は困難です。

そのため、実務的には、交通事故の後遺障害認定において準用されている労災の障害認定基準を満たすか否かという観点から調査が行われます。

そして、労災の後遺障害認定基準は、部位・障害の内容・等級ごとに詳細に認定基準を定めています。

つまり、後遺障害認定されるには自分のどの部位のどんな障害が、後遺障害等級の何級何号の認定基準を満たすかを把握する必要があります。

後遺障害認定の基準については、以下の記事により詳しく記載されていますので、ぜひご覧になってみて下さい!

そして、具体的な後遺障害の等級別の認定基準については、以下のリンク先もぜひご覧になってみて下さい。

↓↓数字をクリックすれば等級別の後遺障害認定の基準を見れます!
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後遺障害認定前に傷害分だけ示談する時もある

お伝えしたとおり、症状固定時に痛みや症状が残存し、後遺障害申請をする場合、示談認定結果が出た後に行うのが原則です。

もっとも、後遺障害の認定結果が出るまでには一定の期間が掛かり、それまで示談をできないとなると、被害者が金銭的に困る場合があります。

そこで、交通事故では、後遺障害の認定結果が出る前に、傷害分だけ先行して示談する場合もあります。

先ほどお伝えしたとおり、症状固定の時点で傷害分の損害賠償は確定しているため、後遺障害の認定結果が出る前でも傷害分の示談は可能です。

この場合、後遺傷害分の損害賠償は、後遺障害の認定結果が出た後で、改めて示談交渉をする流れになります。

このことを明確にするために、傷害分だけ先行して示談する場合、示談書にその旨の記載をしておくのが望ましいといえます。

そういった場合の具体的な文例など、交通事故の示談書については、以下の記事により詳しく記載されていますので、ぜひご覧になってみて下さい!

後遺障害が認定されると示談金として

後遺障害慰謝料

後遺障害逸失利益

という損害項目も請求できることになります。

後遺障害の慰謝料や逸失利益については、以下の記事もぜひご覧になってみて下さい!

まず、交通事故の示談は症状固定をしなければすることができないということは覚えておきましょう。

反対に言えば、症状固定さえしていれば、後遺障害の認定結果が出る前でも、傷害分の示談は可能ということになります。

症状固定は、示談のタイミングだけでなく、示談金の金額を決定することにもなるため、その判断は慎重に行う必要があります。

また、適切な投球の後遺障害が認定されるかどうかによって、受け取れる示談金の金額に大きく変わってきます。

そのため、交通事故で適正な示談金を受け取るには、症状固定になる前に専門家である弁護士のサポートが受けられるのが望ましいといえます。

交通事故の示談までの流れ③示談交渉~示談の成立・入金

交通事故の示談までの流れ③示談交渉~示談の成立・入金

そして、症状固定または後遺障害認定結果が出てから、示談までの流れは、大まかに以下の図のようになります。

交通事故の示談までの流れ

ここからは、上記の図に沿って、示談までの流れをお伝えしていきたいと思います。

交通事故の示談交渉にあたって必要となる準備

①損害額の計算

交通事故示談交渉をするためには、まず自らの損害額を計算する必要があります。

そして、損害額を計算するためには、病院から症状固定時(治療終了時)までの診断書診療報酬明細書を取り付ける必要があります。

これらの書類は、「治療費」だけでなく、

付添看護費

入院雑費

通院交通費

休業損害

入通院慰謝料

などの損害項目を計算するためにも必要となります。

なお、任意保険会社が一括対応をしている場合には、任意保険会社から診断書・診療報酬明細書の写しを受け取ることが可能です。

②相手方に請求

損害額の計算が終わったら、続いて相手方に請求をする流れになります。

具体的には

計算書

裏付資料

といった書類を送付するという流れになります。

準備すべき書類

計算書には、損害額から既払額、過失割合が認められる場合には過失割合相当額を差し引いて請求することになります。

また、裏付資料として具体的に準備すべき書類としては、以下のようなものが考えられます。

治療費の領収証

通院交通費明細書

タクシーの領収証

休業損害証明書

源泉徴収票/確定申告書

後遺障害等級認定票

なお、加害者側の任意保険会社が対応している場合、既払額は、保険会社に確認すれば教えてもらえることが多いです。

また、相手方保険会社のほうから損害額を計算して提案書を送ってくることもあります。

示談交渉を弁護士に任せると示談金が増える!?

任意保険の対応

交通事故示談交渉において、任意保険会社は各任意保険会社が内部的に定めた計算基準に基づいて、示談金の回答又は提案をします。

この各任意保険会社が示談金を計算する際に用いる基準は、一般的に任意保険基準と呼ばれています。

任意保険は、自賠責保険でカバーできない部分の支払いを確実にする保険のため、任意保険基準で計算した示談金は自賠責基準よりは高額です。

もっとも、任意保険会社は、自社の利益の確保のため、支払う示談金の金額をできるだけ低額に抑えようとします。

そのため、任意保険基準で計算した示談金の金額は、本来認められるべき適正な損害賠償の金額よりはかなり低額になっています。

また、交通事故の示談金は、被害者過失割合相当額が差し引かれて支払われることになります。

そのため、支払う示談金の金額をできるだけ低額に抑えるため、過失割合についても争う対応をしてくる場合が多くなります。

弁護士だと示談金が増える理由①

しかし、交通事故の示談交渉は、弁護士が代理人として行うことで示談金の増額が見込めます。

その理由の一つは、示談金を弁護士基準という高額な基準で計算することにあります。

過去の裁判例を基に作成された本来認められるべき適正な損害賠償の金額を計算するための弁護士基準を用いて示談交渉するため、増額が見込めます。

なお、交通事故の損害賠償額を計算するための代表的な3つの基準を比較したものが以下の表になります。

交通事故の損害賠償額の計算基準
基準 いつ用いられるか 金額
自賠責基準 自賠責への請求 低い
任意保険基準 任意保険の提示 自賠責基準よりは高い
弁護士基準 弁護士の交渉 最も高い

また、交通事故の弁護士基準については、以下の記事により詳しく記載されていますので、ぜひご覧になってみて下さい!

ここまでお聞きになって、交通事故の示談金を弁護士基準で計算した場合、具体的にどれくらいの増額が見込めるか気になった方も多いかと思います。

そんな方におすすめなのが、以下の慰謝料計算機です。

こちらを利用すれば、数個の項目を入力するだけで、簡単に弁護士基準で計算した場合の示談金の相場を確認することができます。

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弁護士だと示談金が増える理由②

そして、交通事故の示談交渉を弁護士が代理人として行う場合、任意保険会社からの過失割合の主張に対して、適切な反論・立証見込みが高まります。

示談交渉により、当初の過失割合よりも被害者の過失割合が低くなれば、結果的に受け取れる示談金は増額することになります。

なお、交通事故の過失相殺については、以下の記事により詳しく記載されていますので、ぜひご覧になってみて下さい!

双方が合意に至れば示談書作成後に示談金入金

示談交渉を経て内容が合意に至れば、相手側の保険会社から免責証書(示談書)という書類が送付されてきます。

この書類に署名・捺印し、相手側の保険会社に返送すれば、示談成立という流れになります。

示談をしてしまうと、示談後の追加の請求は基本的に認められませんので、示談書の内容をよく確認し、十分納得してから署名・捺印しましょう。

示談成立後、金額にもよりますが、通常1~2週間で示談金が指定した口座に振り込まれることになります。

示談金が振り込まれると、交通事故の紛争は解決ということになります。

交通事故の示談交渉は、弁護士が代理人として行うかどうかで最も違いが出る部分といえます。

特に、後遺障害が認定されている場合には、弁護士費用を差し引いても、弁護士に依頼した方が受け取れる示談金が増額する可能性が高いです。

また、後遺症が非該当であっても、弁護士に依頼した方がいい事案も多いので、示談する前に弁護士に相談だけでもしてみることをおすすめします。

最後に、お伝えしてきた示談までの流れと注意点を表にまとめてみましたので、よろしければ参考にしてみて下さい。

示談までの流れと注意点について
流れ 注意点
損害額の計算 計算には診断書などが必要
相手方への請求 裏付資料の送付も必要
示談交渉 弁護士が入らないと弁護士基準が使われない
示談 入金まで12週間掛かる

交通事故の示談までの流れを弁護士に相談されたい方へ

交通事故の示談までの流れを弁護士に相談されたい方へ

ここまで、交通事故の示談までの流れについてお伝えしてきましたが、読んだだけではわからないことがあった方もいるのではないでしょうか?

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最後に一言アドバイス

それでは、最後になりますが、交通事故の示談までの流れについてお悩みの方に一言アドバイスをお願いします。

交通事故の示談までの流れの中には様々な問題があり、各問題において、適切な示談金が受け取れるよう弁護士がお力になれる部分があるかと思います。

そのため、弁護士費用との兼ね合いもありますが、交通事故にあった場合、なるべく早期に弁護士にご依頼頂くのが望ましいと考えられます。

少なくとも、示談してしまう前には必ず一度弁護士に相談だけでもしてみることをおすすめします。

まとめ

いかがだったでしょうか。

このページを最後までお読みの方は、

交通事故示談までの流れ

について理解を深めていただけたのではないかと思います。

これを読んで弁護士に相談した方が良いと思った方も多いハズです。

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皆さまのお悩みが早く解決するよう、お祈りしています。

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