交通事故の被害者の会や弁護士相談のメリットをご紹介!もう一人で苦しまないで!
交通事故の被害に遭った場合…重い後遺症が残ってしまった場合…大切なご家族を亡くされてしまった場合…被害者の方が負う心の傷は想像以上に深いもののはずです。
しかも、交通事故はある日突然、何の前触れもなく起こるもの。
大切な家族を失った喪失感、重い障害を負い、リハビリや介護という未知の苦しみを負いながら生きていかなければならなくなった方々の不安は計り知れないものがあります。
被害者の方はわかって欲しいと思うはず。周りの方もわかってあげたいと思うはず。
しかし、同じ経験をしたことがなければわからないこともたくさんあるのではないでしょうか。
そこで、同じ被害者としての経験を活かし、お互いが孤独にならないよう、心の傷を少しでも和らげるための活動として、
交通事故や犯罪被害者のための被害者の会
というものが存在しています。
今回は、その情報をまとめてみましたので、交通事故被害でお悩みの方の参考になれば幸いです。
なお、専門的な解説は、テレビや雑誌でお馴染みの岡野武志弁護士にお願いしています。
よろしくお願いします。
交通事故の被害に遭われ、心身ともにお辛い日々を送られているとお察しします。
また、事故が原因で後遺症が残ってしまった場合やご家族を亡くされてしまった場合には、日常生活への影響も大きく、ご本人やご家族への負担は非常に大きいもののはずです。
相手側からの損害賠償以外に、受けられるサポートや支援があれば心強いのではないでしょうか。
一方で、相手側との示談交渉に関しては、弁護士にもサポートできることがあるかもしれません。
その点も含めながら、わかりやすく解説していきたいと思います。
目次
交通事故に限らず、犯罪の被害に遭われた方は孤独とも戦わないといけません。
@urara_0206 私自身、交通事故で軽い後遺症が残り加害者側弁護士と交渉していたことがありました。被害者は本当に孤独ですし最後まで救済もされなく精神的に大変でした。最近いじめ事件で判決が覆ったりしているので心配です。悲しんでいる遺族の方の気持ちが休まらない状況が辛いです。
— 迷走 (@Masa64bits) August 21, 2012
そのような孤独を少しでも和らげられるよう、以下の情報が参考になれば幸いです。
交通事故の「被害者の会」をご紹介
「被害者の会」とは、同一の人物や事件により被害を受けた方々の集まりのことになります。
交通事故に関して言えば、交通事故の被害に遭われた方やそのご家族、大切な家族を失ったご遺族の方々の集まりということになります。
以下に、一部ではありますが、交通事故被害者の会をご紹介させていただきます。
一般社団法人「交通事故被害者ネットワーク」
《営業時間内》
《土日祝日・時間外》
交通事故の被害者となった方々の経験を活かし、
- 交通事故の被害に遭われた方やご家族の方が事故解決の中で悔いを残さないよう
- 被害者の方が孤独にならないよう
相互支援体制で会員の方をサポートしている、交通事故被害者の方々で結成された一般社団法人です。
主な活動内容としては、
- 事故対応に関する情報提供
- 裁判の提起や傍聴支援
- 無料法律相談会の開催
- 交通事故に関する勉強会
- 会員同士の交流サービス
となっています。
NPO法人「交通事故後遺障害者家族の会」
交通事故で重度の被害を負ったご家族の方々が集まり、相互支援の活動を行っているNPO法人です。
主な活動内容としては、
- 事故に関する情報提供
- 裁判の傍聴支援
- 無料法律相談
- 被害者家族による勉強会
- 専門部会(親無き後&後見人問題・心のケア研究会)による学習会
となっています。
病院との関わりや会社・学校、警察、行政、刑事裁判や民事裁判、心の問題、更にはリハビリと介護住宅などについて、被害者のご家族が集まり、その立場や経験で助け合い、支援し合っているようです。
「軽度外傷性脳損傷友の会」
交通事故などで脳を損傷していても、正しく脳の損傷と診断されずに、さまざまな症状や障害に苦しめられている方も多くいらっしゃるそうです。
実際には中枢神経などが損傷していても、むちうち(頸部捻挫)と診断され、経過の長い方では気のせいだと軽視されることもあるのが現実なのだそうです…。
しかし、正確な診断がされなければ、適正な補償や損害賠償が成されない恐れがあります。
そのような軽度外傷性脳損傷を負われた方やそのご家族が集まって結成された会になります。
軽度外傷性脳損傷を負われた方やそのご家族が交流し合いながら、力を合わせて補償や制度の改善を求めていくことが目的です。
主な活動内容としては、
- 軽度外傷性脳損傷を負われた方ご自身やご家族の交流
- 療養、労災などに関する相談と支援
- 軽度外傷性脳損傷や事故にかかわる情報発信
- その他の福祉厚生
となっています。
NPO法人「東京高次脳機能障害協議会」
東京都内では、以前から高次脳機能障害を負われた方やそのご家族が集まり、いくつかの会が結成されていました。
それらの各団体が、より幅広い支援を得るため、協力して結成されたNPO法人です。
交通事故や脳血管疾患などが原因で「高次脳機能障害」となってしまった方のために、理解促進や制度改善、保健・医療・福祉の充実、生活支援と社会参加の促進などの事業を展開して、当事者やそのご家族が安心して生活できる社会の実現を目的としています。
主な活動内容としては、
- 医療及び家族相談交流会
- 高次脳機能障害の理解促進事業
- 区民向けの講演会
- 支援者や専門家向けの研修会
- 高次脳機能障害についての相談会
- 行政などの情報発信
- 都や政党に対する政策提言や要望の提出
となっています。
NPO法人「日本脳外傷友の会」
主として交通事故やスポーツ事故による脳損傷や脳血管障害、脳炎等疾病による脳損傷によって高次脳機能障害の後遺症が残ってしまった方やそのご家族によって結成されたNPO法人です。
支援団体などをはじめ、全国の高次脳機能障害を負った方やそのご家族に対する支援を目的としています。
主な活動内容としては、
- 高次脳機能障害に対する正しい知識と情報の提供
- 脳障害に対し一般世間が理解を深めるための情報提供
- 各関連団体、支援団体などへの連絡、助言又は援助活動
- 障害についての正しい知識の普及と情報の提供
となっています。
また、障害を負ったご本人の社会復帰や社会参加の促進、医療や福祉、社会教育の増進、人権の擁護や職業能力の開発、雇用機会の拡大などの支援も行っています。
自助グループ 「ピア・神奈川」
犯罪や交通事故などで、突然命を奪われてしまった被害者のご遺族の方が集まり、新たな被害者ご遺族の方の支援活動を行うために結成された自助グループです。
大切なご家族を突然亡くしてしまったご遺族の方に、「生きて行く力」を取り戻してもらい、これから生きていくための新しい一歩を見つけ出してもらうことを目的としています。
主な活動内容としては、
- 被害者ご遺族の交流会
- 心のケアを目的とした電話相談や面接相談
- 情報伝達や情報交換などの支援活動
となっています。
「交通事故調書の開示と公正な裁きを求める会」
※ 電話の前にメール必須
交通事故の加害者に公正な裁きが下されることを目的として、交通事故の被害に遭われたご家族が集まって結成された有志の会です。
主な活動内容としては、交通事故の被害に遭われた方やそのご家族、ご遺族に対して、
実況見分調書や加害者証言調書、目撃者証言調書などの交通事故調書が捜査の早い段階で開示されるよう求める
こととなっています。
他に、一方の偏った証言や捜査機関における誤った判断により、適正な罪名での裁判が行われない事例が多いことから、
加害者に適正な罪名による公正な裁きが下されるための働きかけ
なども行っています。
他にも、被害者の方の権利を拡大すべく、国に対して要望書の提出なども行っています。
「交通事故被害者遺族の声を届ける会」
交通事故でご家族を亡くされたご遺族の方が集まって発足した会です。
主な活動内容としては、
春と秋の年2回、多くの交通事故被害者遺族の声を集め、国に要望書を提出する
こととなっています。
また、「交通事故死者ゼロ」達成に向けた地道な活動も行っています。
他に、「トラック事故被害者をなくす会」というものも発足し、国交省への働きかけを主に活動しています。
自助グループ「TAV交通死被害者の会」
交通事故で亡くなられた被害者のご遺族や、重度の後遺症が残った被害者のご家族で結成された自助グループです。
重度の後遺症とは、神経系統の機能や精神への著しい障害で介護を要する障害が該当します。
交通事故被害者の方の支援と、現行の車社会の改善を目的としています。
主な活動内容としては、
- 定例会や家族会などによる心のサポート
- 被害者の立場に立った法律相談
- 専門家による個別の相談やカウンセリング
- 裁判、傍聴支援
- 司法制度改善に向けた各方面への意見具申
などとなっています。
また、被害者の方が知らぬ間に加害者の処分が決定してしまう現状の改善や、二度と同じ被害者が出ない社会の実現を目指した活動も行っています。
「北海道交通事故被害者の会」
悲惨な交通事故で大切なご家族を失ったご遺族や、身体や心に深い傷を負った北海道の被害者の方々で結成された会です。
被害者支援の相互援助だけではなく、犠牲を無駄にせず交通犯罪や事故を無くすことを目的としています。
道警や北海道交通安全協会の支援を受けながら活動しているそうです。
主な活動内容としては、
- 交通事故被害者の方やそのご家族、ご遺族の交流会
- 交通事故の被害者の尊厳や権利、交通事故撲滅に向けた要望書の提出
などとなっています。
NPO法人「KENTO」
交通事故の真相究明を行うとともに、交通事故ゼロの社会を実現するために交通事故被害者やそのご家族・ご遺族で結成されたNPO法人です。
主な活動内容としては、
- 交通事故被害者やそのご遺族、ご家族を含む犯罪被害者の方が真相究明をするために必要な情報提供
- 被害者の方の支援
- 社会や学校教育現場などで生命の尊さを伝える活動
- 交通事故撲滅に向けての啓発活動
となっています。
「全国遷延性意識障害者・家族の会」
突然の事故や病気で、遷延性意識障害(植物状態)となってしまった方のご家族が、同じ境遇に身を置く仲間や支援者とともに、生きる幸せを求めて集まり結成した家族の会です。
主な活動内容としては、
- 年に1度の総会や学習会、記念講演会
- 機関紙の発行による情報提供
- 各地域での交流会や定例会、研究会による会員同士の情報交換
となっています。
また、厚生労働省などの監督官庁と随時意見交換を行い、要望陳情や施策の提言なども行っています。
その他の交通事故に関する相談所や支援センターをご紹介
以上、交通事故の「被害者の会」について、一部ではありますがご紹介してきました。
しかし、被害者の会に入ることをすぐに決断できないこともあるかもしれません。
それでも、事故対応や損害賠償請求は行っていかなければなりません。
損害賠償請求などについて何をどうしたらいいのか、相手側の保険会社への請求について不明な点や不審な点がある場合には、次のような無料の相談機関も存在しています。
都道府県および市の「交通事故相談所」
都道府県や政令指定都市、主要都市市役所などに設置されている相談所になります。
交通事故の損害賠償問題、示談の方法、保険の手続きなど、交通事故に関連する様々な悩みや問題について、専門相談員が相談に応じてくれるそうです。
連絡先については、以下のページから確認してみてください。
損害保険相談・紛争解決サポートセンター「そんぽADRセンター」
日本損害保険協会が保険業法に基づく指定紛争解決機関として国の指定を受け、損害保険全般に関する苦情や紛争の問題解決にあたっています。
交通事故に関する相談や損害保険に関する相談については、専門の相談員が原則無料で対応してくれます。
また、損害保険会社とのトラブルが解決しない場合の苦情の受付や、損害保険会社との間の紛争解決の支援(和解案の提示など)も行っているそうです。
「日弁連交通事故相談センター」
10分程度ではありますが、弁護士が無料で交通事故に関する相談に乗ってくれます。
また、相手側の保険会社との示談交渉がうまくいかない場合には、示談の斡旋なども行ってくれるそうです。
詳しくは、こちらの記事もご覧になってみてください。
「交通事故紛争処理センター」
原則、センターに訪問する必要がありますが、交通事故故の被害者の方と相手側保険会社との示談をめぐる紛争を解決するため、被害者と保険会社などとの間に立って法律相談を無料で弁護士が行ってくれます。
また、示談交渉がうまくいかない場合には、和解斡旋や審査手続も無料で行ってくれるそうです。
詳しくは、こちらの記事もご覧になってみてください。
「全国被害者支援ネットワーク」
交通事故も含む犯罪被害者の方やそのご家族・ご遺族がいつでもどこでも必要な支援が受けられ、その尊厳や権利が守られる社会の実現を目指して活動している団体になります。
その支援の一環として、電話や面談での相談や裁判所や警察などへの付添い、日常生活のサポートが行われています。
全国の連絡先については、以下のページから確認してみてください。
支援活動は、全国48の加盟団体に所属するおよそ1400名のボランティアによって支えられています。
そのため、支援員に対する研修などにも力を入れているそうです。
「全国交通事故被害者支援センター」
全国で交通事故に関する無料相談会を定期的に開催しているようです。
相談に乗ってくれるのは、弁護士の他、放射線科医や整形外科医、理学療法士などの専門家で、それぞれの立場からアドバイスをもらえるようです。
以上ご紹介したのは、一部になります。
交通事故に限らず、犯罪被害者の方やそのご家族に対する支援センターは全国に多く存在しているようなので、インターネットなどで検索してみるのも一つの方法かもしれません。
「被害者の会」だけでは解決できない問題は弁護士に相談を!
ここまでで、交通事故被害者の方に対する支援やサポートについて理解を深めていただけたでしょうか。
しかし、いざ事故の相手に損害賠償請求をするにあたっては、非常に大きなストレスを抱えてしまう方が多くいらっしゃるそうです。
というのも、相手側の保険会社が必ずしも誠実な対応をしてくれるとは限らないのです。
警察も保険会社もあてにならない世の中。交通事故の被害者って、たくさんのひどい目にあってるんだろうなあ。世の中被害者には厳しい。
— ぼっくん (@nanarokun) April 5, 2013
https://twitter.com/becolomochi/status/25182475372
某自動車保険会社の最悪の対応の泣いた。ひどい話があるもんだ。
— text-life (@ydf) December 1, 2015
そういった場合、被害者の会や全国の相談・支援センターに支援やアドバイスを求めるのも一つの方法です。
それと同じくらい重要な方法として、弁護士に相談するという方法もあります。
ここからは、相手側の保険会社との交渉に関して、弁護士に任せた場合のメリットについて見てみたいと思います。
弁護士相談のメリット①怪我の治療を継続できる
交通事故で怪我を負った場合、病院に入院や通院をして、怪我の治療をすることになるはずです。
交通事故による怪我の治療の流れについては、こちらの記事もご覧になってみてください。
ちなみに、治療費の支払いについては、被害者の方が立て替えて後から請求するか、治療費を相手側の保険会社から治療機関に直接支払うという一括対応の2つの方法があります。
いずれにせよ、最終的には相手側の保険会社が支払うことになります。
つまり、被害者の方が治療を長く続ければ続けるほど、保険会社の負担が増えるわけです。
そこで、ある程度の期間が経過したところで、相手側の保険会社が「治療の打ち切り」をしてくることがあるのだそうです。
しかし、まだ痛みなどが残っていて治療を続けたいのに、一方的に打ち切られてしまっては非常に困りますよね…。
打ち切りを避けるためには、まだ治療の効果が期待できることを保険会社に理解してもらう必要があります。
また、保険会社との交渉次第では、治療の期間を区切ることによって、打ち切りの時期を遅らせてもらえる可能性もあります。
どちらの場合でも、保険会社に対し適切に対応するためには、一定の知識と経験が必要となります。
そこで弁護士に依頼すれば、治療継続の必要性や打ち切り時期を遅らせることを訴え、治療を継続できる可能性が高まります。
治療費を支払ってもらいながら、納得のいくまで治療を続けられることになれば、非常に安心できますよね!
弁護士相談のメリット②適正な後遺症の等級が認定される
そのように治療を続け、怪我が完治すれば良いですが、残念ながら後遺症が残ってしまう可能性も考えられます。
もしそうなってしまった場合、後遺症が残ったことに対する補償もしっかり受け取るべきです。
しかしそのためには、後遺症等級の認定を行う必要があるそうなのです。
後遺症等級認定の申請方法については、こちらの記事をご覧ください。
記事を読んでみると、後遺症等級の申請には被害者請求と事前認定という方法があるようです。
被害者請求 |
---|
被害者本人が直接相手の自賠責保険に後遺症の等級認定を請求する方法 |
事前認定 |
相手側の任意保険会社が窓口となって被害者の後遺症の等級認定を事前に確認する方法 |
事前認定の場合、相手側の任意保険会社は必要最低限の書類しか提出してくれません。
一方の被害者請求の場合、必要資料以外に認定に有利な医療関係の資料や意見書の添付も可能となっています。
そのため、後遺症の等級認定に争いのあるケースでは、被害者請求の方が望ましいと言えます。
とはいえ、被害者の方ご本人だけで、認定に有利な資料などを見極めるのは難しいですよね。
そのような場合、弁護士に依頼をすれば、
- 書類収集の手間が省ける
- 認定に有利となる医療関係の資料や意見書の収集やアドバイスを受けられる
というメリットがあるそうです。
特に、後遺症の申請には後遺障害診断書の内容も非常に重要となるようで、その作成についてのアドバイスなどももらえるそうです。
後遺障害診断書についてより詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧になってみてください。
弁護士相談のメリット③損害賠償金が大幅に増額する
そして、交通事故の被害にあった場合、一番重要と言っても過言ではないのが、相手側の保険会社から支払われる損害賠償の金額ではないでしょうか。
というのも、怪我をすれば治療費も発生しますし、仕事を休む必要も出てくるかもしれません…。
後遺症が残ってしまえば、これまでと同じ仕事はできなくなってしまうかもしれません…。
その分をしっかりと補償してもらう必要があります。
慰謝料
怪我による入院や通院、後遺症が残ってしまった場合、残念ながら被害者の方が死亡されてしまった場合…。
それらによる精神的苦痛に対しては慰謝料が支払われます。
交通事故で支払われる慰謝料は、以下の通りです。
入院慰謝料/通院慰謝料 |
---|
事故で怪我をしたことによる精神的・肉体的な苦痛に対する補償。 |
後遺症慰謝料 |
後遺症が残ったことによる精神的・肉体的な苦痛に対する補償。 |
死亡慰謝料 |
事故で被害者の方を亡くしたことによる精神的・肉体的な苦痛に対する補償。 |
しかし、実は慰謝料には、自賠責基準、任意保険基準、弁護士基準という3つの基準があり、
保険会社から提示される慰謝料は非常に低いものとなっている
そうなのです…。
自賠責基準 | 任意保険基準 | 弁護士基準 | |
---|---|---|---|
内容 | 交通事故被害者が最低限の補償を受けるためのもの | 営利企業の保険会社が支払うもの | 弁護士を付けて裁判や相手側との示談をする場合に用いられるもの |
金額 | 金額は低め | 自賠責基準よりは高いが、金額は低め | 自賠責基準や任意保険基準よりも高い |
よって、適正な慰謝料を受け取るためには、弁護士基準での金額を受け取る必要があります。
ただし、被害者ご本人だけで保険会社と交渉しても、低い示談金しか提示してもらえないことがほとんどということでした。
加害者が任意保険に入っている場合には、弁護士に依頼して交渉してもらうと、弁護士基準の慰謝料を回収できることがほとんどです。
弁護士に依頼して、弁護士基準の慰謝料獲得というメリットを得たいところですね!
休業損害
また、交通事故で怪我をすれば、仕事を休む必要が出てくるかもしれません。
その分、収入が減ってしまうという心配がありますよね。
実は、そのことに対しては、休業損害という補償を受け取ることができるそうです。
休業損害は、職業などによって計算方法が異なるようなので、詳しくはこちらの記事をご覧になってみてください。
そして、実はこの休業損害についても、被害者の方だけで保険会社と交渉した場合、低く見積もられたり、途中で打ち切られたりしてしまうこともあるそうなのです…。
そろそろ休業損害の打ち切りをほのめかされた
期間が長いから保険会社も弁護士入れたらしい。
いろいろ渋くなる。
しかし生活の保障して欲しいよね
働きたくても働けないのにさー
痛い思いして命脅かされて障害残って美容師できねーってなってお金もしぶるとかねーわー— さくら (@sakura1221444) October 13, 2015
被害者の方からすれば、事故による痛みが残っていて、働けないのだから、生活の保障をしてくれ!と思うのは当然です。
しかし、休業損害が認められるには、一定の条件が必要であり、保険会社がその条件を満たさないと判断すれば、打ち切りをすることは違法ではないことになるのです。
実は、休業損害がもらえる期間がいつまでか明確に決まっているわけではありません。
休業損害が認められるためには、
- 必要性(交通事故の怪我が休業を必要とする程度のものであったこと)
- 相当性(休業期間として相当なものであること)
という要件が必要となります。
そして、この必要性や相当性は怪我の程度や治療状況などによって判断され、主治医の先生の意見が重要となります。
実務上は、保険会社が主治医に休業が必要な期間について質問する医療照会というものをしたうえで、休業損害の打ち切りを判断することが多いそうです。
この医療照会で、主治医から「休業の必要はない」という回答がなされると、その後の期間の休業損害の請求は困難となってしまいます。
しかし、弁護士に相談すれば、弁護士から主治医の先生に休業が必要な旨の書類の作成を依頼し、その書類をもとに休業期間を延長できる場合があるそうです。
それ以外にも、医療照会において、不利な回答が出されやすい誘導的な質問がないかチェックしたりすることができる場合もあります。
弁護士に相談・依頼することで、休業損害をもらえる期間が延長できる場合もあるというのは大きなメリットですね!
逸失利益
次に後遺症が残ってしまった場合、これまでできていた仕事ができなくなってしまう可能性があります。
被害者の方が亡くなってしまった場合には、今後の収入が得られなくなってしまいます…!!
その失われてしまった将来の収入に対する補償には、逸失利益というものがあるそうです。
しかし、保険会社との交渉では、この逸失利益についても争いが生じることが多いそうです。
後遺症認定の時点ですでに減収が発生している場合には、将来的にもその減収の継続が見込まれるため、逸失利益は認められやすいです。
また、後遺症が原因で、
- 会社の部署を異動させられた
- 職業選択の幅が狭くなった
- 積極的な対人関係や対外的な活動が不可能になった
など、労働環境や能力に支障が出ていることが認定されれば、逸失利益が認められることになります。
一方で、実際に後遺症が残っていても、労働能力に与える影響が小さく、逸失利益が十分に得られないこともあるそうです。
すると、被害者の方は逸失利益を得られず、実際に残っている後遺症に対する補償として明らかに不十分になってしまいます。
そのような場合には、慰謝料を相場よりも増額させることで、賠償のバランスが取られることもあるそうです。
ただし、そのような交渉を自分ひとりで行うのは難しいですよね。
この場合も、弁護士に相談すれば、適切なアドバイスをもらえるというメリットがあるんですね!
弁護士相談のメリット④有利な過失割合を勝ち取れる
また、損害賠償金の金額に大きく響いてくるものには、過失割合というものもあるようです。
交通事故における過失割合
交通事故の結果に対する責任の割合のこと
過失割合について詳しく知りたい場合はこちらの記事もご覧になってみてください。
この過失割合は、交通事故の損害賠償と密接な関係があります。
というのも、もしも被害者側に過失がある場合、その過失割合分は相手側に請求できる損害賠償額から減額されてしまうことになるのです。
もちろん、自分側に非がある場合には仕方ないかもしれませんが、ときには保険会社側が不利な過失割合を提示してくることもあるようなのです。
そっかぁ💦やだね💦
実はさおも10月に一時停止不停止の車にぶつけられて、むちうちで今病院通ってるんだけど、未だに過失割合決まってないよ、、。交差点での事故だからぶつけられた側でも10:0はないって言われて、なら9:1以外納得できないって言ってるけど向こうの保険が8:2でおしてきてウザい😂— さおぱうろ (@es_chann) January 7, 2018
納得できない過失割合を提示されて、その分受け取れる額が減らされてしまうのは、到底受け入れられませんよね!!
過失割合に納得がいかない場合には、過失割合を覆すだけの適正な主張や立証が必要となります。
また、事故状況の事実に争いがある場合には、こちらに有利な事故態様であったことを立証する必要があります。
そのためには、事故当初から様々な証拠の収集、選別などを行い、示談や裁判に備えることが必要となります。
怪我の治療をしながら、上記のような証拠などを集めるのは非常に辛いですよね。
弁護士に依頼すれば、証拠を集め、適切な主張立証をすることにより、有利な過失割合を獲得できる可能性が高まります。
弁護士相談のメリット⑤示談交渉のストレスから解放される
しかし、何よりも重要なのは、示談交渉のストレスから解放されることではないかと思います。
というのも、たとえば事故で死亡されたご遺族の方が保険会社と交渉する場合、連絡を取るたびに亡くなられた被害者の方を思い出してしまい、精神的な負担は予想以上に大きいものとなります。
さらに、書類の手配や提出など、煩雑なやりとりもしなければなりません。
弁護士に依頼すれば、それら面倒でストレスのかかる煩雑なやりとりから解放される点も大きなメリットですね。
まとめ
弁護士に依頼した場合のメリット
弁護士に依頼した場合 | 弁護士に依頼しない場合 | |
---|---|---|
怪我の治療 | 継続できる | 打ち切られる可能性 |
後遺症の認定 | 適正な等級が認定される | 適正な等級認定を受けられない可能性 |
示談金 | 大幅に増額できる | 非常に低い |
過失割合 | 有利になる可能性 | 不利な過失割合でも覆せない |
交渉の手間 | 保険会社との煩雑なやりとりから解放 | 保険会社とのやりとりが煩雑でストレスもかかる |
弁護士に示談交渉を任せられれば、怪我の治療や、今後の新しいスタートに向けた準備に専念できるはずです。
もちろん、精神的なショックなどは「被害者の会」などで気持ちをわかり合うことが一番の解決策になるのではないかと思います。
それと併せて、保険会社との示談交渉については、弁護士に相談することも検討してみてくださいね。
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以上、交通事故の被害者の会やその他の支援について理解を深めていただけたでしょうか。
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最後に一言アドバイス
それでは、最後になりますが、交通事故の被害者の方に向けて一言アドバイスをお願いします。
まずは、医師の診断を受け、じっくり療養し、お大事になさってください。
そして、精神的な負担については、被害者の会などで同じ境遇の方と分かち合うことが非常に重要ではないかと思います。
一方、保険会社との示談交渉に関しては、弁護士でもお役に立てることがあるかもしれません。
保険会社から示談金を提示され、書類にサインしてしまうと、あらためて損害賠償を請求することは極めて困難になります。
そうなる前に、ぜひ弁護士無料相談を活用してみてください。
面倒な手続きや交渉などのお力にもなれるはずです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
最後までお読みいただけた方には、
- 交通事故の被害者の会や支援団体に関する情報
- 示談交渉を弁護士に相談する場合のメリット
などについて、理解を深めていただけたのではないかと思います。
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そうではなく、やっぱり直接会って話がしたいという場合は、全国弁護士検索を使って弁護士を探してみてください。
また、このホームページでは、交通事故の被害者の方に向けたその他関連記事も多数掲載していますので、ぜひ参考にしてみてください!
交通事故の被害者の会についてのQ&A
交通事故の被害者の会とは?
交通事故の被害者の会とは、交通事故の被害にあわれた方やそのご家族、大切な家族を失ったご遺族の方々の集まりのことを指します。事故に関する情報提供、無料法律相談、怪我や後遺症についての勉強会などを行っています。一般社団法人「交通事故被害者ネットワーク」やNPO法人「交通事故後遺障害者家族の会」など、多数の被害者の会が結成されています。 交通事故の被害者の会について解説
被害者の会以外に無料の相談機関はありますか?
都道府県および市が設置する「交通事故相談所」。日本損害保険協会が運営する紛争解決機関の「そんぽADRセンター」。弁護士が無料で交通事故に関する相談に乗ってくれる「日弁連交通事故相談センター」や「交通事故紛争処理センター」などの財団法人や社団法人があります。 被害者の会以外の相談先も知りたい
被害者の会だけでは解決できない問題は?
弁護士に相談してみてください。弁護士に相談、依頼する5つのメリットを紹介します。「①怪我の治療を継続できる」、「②適正な後遺症の等級が認定される」、「③損害賠償金が大幅に増額する」、「④有利な過失割合を勝ち取れる」、「⑤示談交渉のストレスから解放される」など5つのメリットがあります。弁護士に交通事故の問題を任せることによって、被害者は自身の怪我の治療や身の回りのことに専念できます。 損害賠償請求は弁護士にご相談ください
この記事の監修弁護士
岡野武志弁護士
アトム法律事務所弁護士法人
〒100-0014 東京都千代田区永田町1-11-28 合人社東京永田町ビル9階
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