20代男性が遷延性意識障害、賠償額約2億6千万円

IT 2016年6月7日 | 遷延性意識障害
medical 0823 24
認容額 2 億 6702万920円
年齢 28歳
性別 男性
職業 会社員(事故当時)
傷病名

頭蓋骨・顔面骨骨折、急性硬膜外血腫、重症脳損傷、外傷性くも膜下出血等

障害名 頭蓋骨骨折など
後遺障害等級 1級
判決日 平成23年10月5日
裁判所 大阪地方裁判所

交通事故の概要

平成18年8月9日午後8時55分ころ、兵庫県伊丹市野間三丁目七番九号の交差点において、本件事故が発生した。信号機の設置されている交差点において、東から西に直進しようとした被害者が客として後部座席に乗車したタクシーの右側面に、北から南へ直進しようとした加害者が運転する普通乗用自動車が衝突した。信号表示は、上記タクシー側が青色であり、加害者が運転する車両側が赤色であった。

被害者の入通院治療の経過

被害者(事故当時28歳)は、本件事故により、頭蓋骨・顔面骨骨折、急性硬膜外血腫、重症脳損傷、外傷性くも膜下出血等の傷害を負い、合計1057日間入院して治療を受けた。平成21年7月1日以降は、滋賀県の自宅で、両親と同居し、介護を受けながら生活している。

後遺障害の内容

被害者は、C病院において、本件事故による症状が平成20年1月31日(当時30歳)に固定したと診断されたが、遷延性意識障害、四肢・体幹運動障害の後遺障害が残存し、気管切開下状態が続いている。
自動車損害賠償責任保険(以下「自賠責保険」という。)の後遺障害認定手続においては、上記後遺障害につき自動車損害賠償保障法施行令別表第一の第1級1号「神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、常に介護を要するもの」に該当するものと判断された。
労働者災害補償保険法に基づく後遺障害認定手続においては、同法施行規則別表第一第の1級3号「神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、常に介護を要するもの」に該当するものと判断された。
障害者自立支援法に基づく障害程度区分認定手続では、平成21年3月17日に最も重い区分6と認定された。

判決の概要

交差点において、被害者が後部座席に乗車するタクシーと、加害者が運転する普通乗用自動車が衝突した交通事故により、重度の後遺障害を負った被害者並びにその両親及び姉が、民法709条又は自動車損害賠償保障法3条に基づき、それぞれ加害者に対し、損害賠償を求めた。
特段の事情が認められない本件においては、損益相殺的な調整は、労働休業給付、労災障害補償年金及び障害基礎厚生年金については、休業損害及び後遺障害逸失利益の元本との間で、労災介護補償給付については、介護費用の元本との間で、それぞれ行うべきであり、また、加害者側保険会社からの支払金については、被害者ら及び加害者との間で、本件事故後に逐次現実化している損害について必要額を補填するという合意の下に支払われたものとして損害の元本に充当すべきであり、自賠責保険金については、遅延損害金にまず充当し、その後に元本に充当すべきであるなどとして、被害者らの請求を一部認容した。

認容された損害額の内訳

入院雑費 81万1500円
将来介護費 1 億 2740万5510円
休業損害 420万5394円
逸失利益 8280万653円
慰謝料 3395万円
転院先探しのための代理診療費用 8万 7730円
症状固定までの入院付添費 270万 5000円
入院付添い関連費用 122万 6000円
眼鏡代 8万 4000円
症状固定後の入院付添い関連費用 119万円
自動車購入費用 354万 6000円
家屋改造費用 1270万 7888円
介護器具代 937万 6632円
既払金等の充当 - 3357万 5387円
被害者の父親固有の慰謝料等 220万円
被害者の母親固有の慰謝料等 220万円
被害者の姉固有の慰謝料等 110万円
弁護士費用 1500万円

※その他、既払い額や損益相殺がなされ、判決認容額となります。

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