弁護士報酬2020決定版!交通事故を弁護士に頼むと相場は?
交通事故の怪我がつらくて、示談は弁護士に頼みたいが報酬が高そう・・・
弁護士に依頼すると、最終的に費用倒れになるのでは?
報酬が高額だから、弁護士に頼めるのは、弁護士費用特約がある場合だけ?
このページをご覧のあなたは、このようなことでお悩みではありませんか?
このページでは、弁護士の報酬を払ったら費用倒れになるのでは?との疑問にお答えいたします。これを読めば、費用面で、弁護士に依頼するメリットがあるかどうかの一時的な判断が可能になります。
目次
交通事故の弁護士報酬
交通事故に関する弁護士費用とは?
着手金
弁護士に依頼する場合、最初に必要となるお金が着手金です。
着手金は、事件の結果や途中で解約したかどうかに関係なく、依頼する段階で弁護士に支払う費用のことです。いわゆる初動の活動費用といえます。
一般的には、この着手金は、事案の難易度や相手に請求する金額によって異なってくることが多いようです。また、事案が交渉のみでまとまらず、裁判となった場合の様に、追加で着手金が発生することもあります。
成功報酬
これは、弁護士に依頼した事案の成功の程度に応じて、終了した段階で支払う報酬です。
この成功報酬は、弁護士の事案処理後の増額分(経済的利益)に対する割合で定めている事務所が多いです。
例えば、依頼前の保険会社提示額が20万円で、弁護士が介入して交渉したことで100万円の示談が成立した場合、依頼者が得る経済的利益は、80万円ということになります。この場合、成功報酬が、10%とされていれば、弁護士に支払う成功報酬は8万円ということになります。
その他の費用
この他に、事件の処理で必要となる郵送費や交通費といった実費、出張や裁判所等で弁護士を一定時間拘束する場合の日当といった費用が必要になることがあります。
弁護士費用 | 説明 |
---|---|
着手金 | 弁護士に依頼する段階で支払う費用。原則として返金されない。 |
成功報酬 | 事案の処理が終了した段階で支払う報酬。通常、依頼者の経済的利益の一定割合とされる。 |
日当 | 弁護士が事務所を離れ、拘束されることに対する費用。例としては、出張や裁判所へ出向く場合。 |
実費 | 事案の処理で実際に支出する必要がある費用(交通費や郵送費等) |
交通事故における弁護費用の具体例
過去、弁護士の報酬については、日弁連が定めた(旧)報酬等に関する基準が存在し、弁護士は、この基準以上の報酬をとってはいけないということになっていました。
これに対して現在は、原則として各弁護士が報酬を自由に設定出来ることになりました。しかし、現在でも、弁護士が法外な報酬を得ることは許されず、上記の旧規定が基準として一定程度の役割を果たしているといえます。
イメージを持っていただくために、以下で日弁連が行った交通事故の弁護士報酬に関する調査結果(着手金・成功報酬)を目安として示します。
参照元
弁護士費用の目安(交通事故)
設問
交通事故にあい、重傷を負った被害者から損害賠償請求を依頼された。弁護士の判断として1000万円程度が妥当であると考えたが、保険会社からの提示額は500万円であったので、訴訟を提起し、その結果、1000万円の勝訴判決を得て、任意に全額回収できた。
上記設問における、弁護士報酬を任意で全国の弁護士に調査した結果が以下の表の通りになります。
着手金
交通事故の被害者が加害者に対して行う、損害賠償請求は、民事事件に分類されます。着手金は、20万円としている事務所も多いようです。今回のケースですと、請求金額が比較的大きいせいか、着手金を30万円とする弁護士が多いとの結果が出ております。
このように、事件の難易度や請求金額によっては、着手金の額が増えたり、報酬体系によっては後遺障害で被害者請求の申請が必要、あるいは裁判する必要が生じるという様に特別の対応が必要となる場合に、20万円あるいは40万円の追加着手金が必要となることもあります。
ただし、被害者は相手から賠償金を獲得するまで、金銭的に余裕がなくなっていることが多いことから、最近では、依頼する段階での被害者の経済的負担を軽減するために、着手金を0円としている事務所も増えてきています。
着手金 | 回答割合 |
---|---|
20万円前後 | 19.7% |
30万円前後 | 48.6% |
40万円前後 | 11.5% |
50万円前後 | 14.7% |
60万円前後 | 1.6% |
70万円前後 | 0.2% |
その他 | 3.2% |
成功報酬
交通事故の場合、成功報酬は、弁護士活動によって被害者が得た経済的利益の10%程度と定めている事務所が多いといえそうです。(上記設例では、経済的利益=1000万円-500万円、成功報酬を「経済的利益」の10%とすると、500万円×0.1=50万円となります。)
これに加えて、特に交通事故の分野では、着手金を0円として代わりに成功報酬に20万円加える等、被害者救済の観点から、依頼時の被害者の負担に配慮した料金体系を採用している事務所も増えてきました。
成功報酬 | 回答割合 |
---|---|
50万円前後 | 35.4% |
60万円前後 | 15.1% |
70万円前後 | 18.2% |
80万円前後 | 10.1% |
90万円前後 | 2.5% |
100万円前後 | 15.5% |
その他 | 3.1% |
弁護士に依頼するメリットが大きい事案とは?
被害者の方が弁護士に実際に依頼する際に、最も気になる点は弁護士費用ですよね。漠然と、弁護士の報酬は高額というイメージが先行して、弁護士へ相談することも躊躇してしまう人が、残念ながら多いと思います。
しかし、ケースによっては弁護士に依頼することのメリットが非常に大きいケースも多々あります。
弁護士に依頼するメリットがあるかを判断するために便利なのが、当サイトの【交通事故】慰謝料計算機です。保険会社から示談金の提示を受けたら、この計算機で算出した金額と比較して、弁護士に依頼した際に費用倒れにならないかどうかの簡単な判断が可能になります。
ただし、計算機で算出できる数値はあくまで目安ですので、個別的な事件の解決のための方針を知りたい方は、弁護士に相談することをお勧めします。電話・面談による無料相談を受け付けている事務所も多いです。
メリットが大きい事案1-死亡・重傷などの重大事案-
交通事故で最愛の家族が亡くなってしまった、又は寝たきりになり介護を要する状態になってしまったといった重大事故のケースでは、その悲しみや苦痛は計り知れないものとなります。このようなケースでは、当然ですが、慰謝料の金額も膨大なものとなります。
そして、弁護士が介入すると、慰謝料も、ケースによっては保険会社が提示してくる示談金額の2倍以上に増額することが多く、このような重大事案では、費用倒れの心配はあまりないといえます。
その上、弁護士に依頼すると、つらい相手方との交渉も全て任せることができ、その精神的な苦痛や手間が軽減されるというメリットも非常に大きいです。
メリットが大きい事案2-後遺障害として認定された、又は認定される見込みのある事案-
事故後の適切な治療継続にも関わらず、後遺症が残ってしまい、後遺障害として認定されたケースや、後遺障害としての認定はほぼ確実であるものの、何級に認定されるか不明、といったケースでは、怪我の治療にかかる賠償金とは別に、後遺障害に関する慰謝料や逸失利益を受け取ることができます。
この場合も、弁護士に交渉や裁判を依頼すると、一般的な保険会社の提示額より相当高額の賠償金を受け取ることが見込めます。そのため、弁護士費用を支払ってもなお、被害者の得られる賠償金が増額する可能性が高いです。
また、相手方との交渉や示談の煩雑さから解放され、被害者は治療に専念できるというメリットも大きいです。
メリットが大きい事案3-弁護士費用特約が適用になる事案-
上記以外のケースでも、被害者やそのご家族の保険等に弁護士費用特約が付されているケースでは、被害者側が弁護士に依頼した場合の弁護士費用を、保険会社に支払ってもらうことが可能です。したがって、多くの事案で、被害者は費用を負担することなく弁護活動を受けることができます。
そこで、この特約のある場合には、弁護士に依頼するべきかどうか、又は弁護士に依頼する時期に頭を悩ませることなく、弁護士に依頼できるといえます。
この場合も、気になる点やご不安な点がある場合は、早い段階で弁護士による相談を受けるとよいでしょう。
事故の分類 | 費用倒れの心配 |
---|---|
死亡・重傷事案 | ほぼない |
後遺障害の認定あり・認定の見込みありの事案 | ほぼない |
弁護士費用特約ありの事案 | ほぼない |
上記以外のいわゆる軽傷事案 | あり。個別に要相談。 |
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いかがだったでしょうか?
この記事をお読みの方には、「弁護士報酬2020決定版!交通事故を弁護士に頼むと相場は?」というテーマに関して、理解を深めていただけたのではないでしょうか。
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交通事故に関する弁護士費用についてのQ&A
弁護士に支払う費用って何があるの?
弁護士に支払う費用には、①着手金(弁護士に依頼する段階で支払う費用)、②成功報酬(事案の処理が終了した段階で支払う報酬)、③日当(弁護士が事務所を離れ、拘束されることに対する費用)、④実費(交通費や郵送費)の4つがあります。 交通事故に関する弁護士費用とは?
弁護士費用の目安ってどのくらい?
日弁連が行った交通事故の場合の弁護士費用の調査結果によると、着手金が30万円前後、成功報酬が50万円前後が多いようです。ただし、弁護士費用は原則として各弁護士が報酬を自由に設定しているため、弁護士事務所に直接問い合わせてみることをおすすめします。 交通事故における弁護費用の具体例
弁護士費用の費用倒れになりにくい事案は?
弁護士費用の費用倒れになりにくい事案は、①死亡・重症などの重大事案、②後遺障害として認定された、または、される見込みのある事案、③弁護士費用特約が適応になる事案などがあります。あくまで目安なので弁護士費用が不安な方は一度弁護士事務所に問い合わせてみることをおすすめします。 弁護士に依頼するメリットが大きい事案
この記事の監修弁護士
岡野武志弁護士
アトム法律事務所弁護士法人
〒100-0014 東京都千代田区永田町1-11-28 合人社東京永田町ビル9階
第二東京弁護士会所属。アトム法律事務所は、誰もが突然巻き込まれる可能性がある『交通事故』と『刑事事件』に即座に対応することを使命とする弁護士事務所です。国内主要都市に支部を構える全国体制の弁護士法人、年中無休24時間体制での運営、電話・LINEに対応した無料相談窓口の広さで、迅速な対応を可能としています。