診断書を書いてくれない理由が知りたい!どうすれば書いてもらえる?

Q1.なぜ医師は診断書を書いてくれないの?

医師が診断書を書いてくれない理由には、①まだ治療の必要がある、②主治医ではないために作成できないなどがあります。

順番にひとつずつ説明していきます。

①まだ治療の途中のケース

後遺障害診断書には作成するタイミングがあります。
それは、症状固定のときです。

症状固定とは、ケガの治療を続けてきたけれども、これ以上は良くも悪くもならない状態を迎えることをいいます。
「後遺障害診断書」とは、症状固定時に身体に残ってしまった後遺症を、後遺障害に認定してもらうための書類なのです。

いいかえれば、治療を継続して改善すると期待される状態なら、まだ症状固定とは言えませんので、後遺障害診断書も作成できません。

②主治医ではないケース

後遺障害診断書の作成するには、交通事故直後からの経過をみていることが重要です。
もし何らかの事情で、
・転院したばかり
・転院を繰り返している
こういった状況であれば、医師が診断書を書けない(書きようがない)と感じている可能性があります。

そのほかに考えられる理由

医師によっては
・まとまった時間が取れずに後回しにしてしまっている
・争いごとにかかわりたくない
・書いたことがないのでわからない

などの理由も考えられるそうです。
コミュニケーションで解決できるものもあれば、説得がむずかしい場合もあるでしょう。
後遺障害診断書を書いてもらえない場合には、まず理由をたずねてみてください。
それから対策を考えるべきです。

Q2.医師に診断書を書いてもらうためには?

Q1でも記載の通り、書いてもらえない理由は様々にあります。
医師に診断書を書いてもらう前提として、書いてもらえない理由をハッキリさせる必要があるでしょう。

以下の表には、診断書を書いてもらえない理由ごとの対策をまとめています。

診断書を書いてもらうための方策
主治医ではないから書けない
これまでの通院先から、治療開始から現在までの経過が分かる資料(カルテ・検査結果など)を集めて、現在の医師にみてもらいましょう。
まだ治療を続ける必要がある
医師の指示に従って治療を継続してください。
争いごとにかかわりたくない
後遺障害診断書は後遺障害等級認定の申請に使うものであると説明しましょう。
また、裁判や調停に医師の出廷を求めることはまれなケースであると伝えてみましょう。
書いたことがないから分からない
何を書けばいいか分からないと感じているのかもしれません。
決められた書式があることを伝えてみましょう。

争いごとにかかわりたくない、書いたことがないから分からない、などは、医師に伝えるのが難しいかもしれません。
医師とのコミュニケーションでお困りのことがあれば、弁護士が力になれる可能性があります。
弁護士は後遺障害等級認定のサポートもおこなえるので、一度相談してみませんか。

Q3.診断書は医師に任せておけば問題ない?

被害者(患者)側からも協力していくとよいでしょう。

医師は後遺障害診断書だけを作成しているわけではありません。
日々、怪我人の治療・診察・手術と多くの仕事をおこないながら、後遺障害診断書を作成しています。

診察書作成は医師の仕事ではありますが、被害者が協力することで、診断書記載の内容はより精度が高まり、後遺障害等級認定を受けるために有効な内容となるでしょう。

たとえば、認定を受けるためのポイントを医師に伝えながら作成を進めてもらうことも一つです。
ポイントのひとつに<症状に一貫性がみられること>があります。

腰のしびれを訴える例

・雨の日には腰がしびれる → (×)
・雨が降ると腰のしびれがとくに増強する → (〇)

腕の曲げづらさを訴える例

・腕の曲げづらさを感じる時がある → (×)
・腕が〇度までしか上がらない状態が続いている/検査結果添付 → (〇)

書き方、そして必要に応じた検査結果の報告が重要です。

このように、後遺障害診断書を「書いてもらう」こととあわせて、「どのように書いてもらうか」もおさえておきたいところです。
弁護士なら、あなたの症状に合わせたサポートができます。
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この記事の監修弁護士

岡野武志弁護士

アトム法律事務所弁護士法人
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第二東京弁護士会所属。アトム法律事務所は、誰もが突然巻き込まれる可能性がある『交通事故』と『刑事事件』に即座に対応することを使命とする弁護士事務所です。国内主要都市に支部を構える全国体制の弁護士法人、年中無休24時間体制での運営、電話・LINEに対応した無料相談窓口の広さで、迅速な対応を可能としています。

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