交通事故の弁護士費用の相場は!?一般的な弁護士の相場はこれだ
アンケート調査にもとづいて、弁護士費用の平均を計算すると、着手金約32万円、報酬金約65万円、合計約97万円が平均値のようです。
しかし、これは交通事故以外の案件も含む平均なので、交通事故の場合は少し状況が異なるようです。
それでは、弁護士費用の相場についてさらに詳しくみていきましょう。
目次
アンケート結果に基づく弁護士費用の相場は!?
日弁連の弁護士費用アンケート
交通事故の被害者が弁護士に交渉や裁判を依頼するとき、もっとも気になるのが弁護士費用ですよね。今回は、交通事故の弁護士費用の相場をくわしく調査しました。
まず、日本弁護士連合会が弁護士1026名に対して実施したアンケート調査の結果が参考になります。
このアンケート調査では、保険会社から500万円の賠償額が提示され、弁護士が介入して最終的に1000万円を回収できた事例を対象としています。
最も多かった回答は、着手金30万円が48.6%、報酬金50万円が35.4%でした。なんとなく相場がみえてきたのではないでしょうか。
アンケート結果まとめ
着手金 | 割合 | 報酬金 | 割合 |
---|---|---|---|
20万円 | 19.7% | 50万円 | 35.4% |
30万円 | 48.6% | 60万円 | 15.1% |
40万円 | 11.5% | 70万円 | 18.2% |
50万円 | 14.7% | 80万円 | 10.1% |
60万円 | 1.6% | 90万円 | 2.5% |
70万円 | 0.2% | 100万円 | 15.5% |
その他 | 3.2% | その他 | 3.1% |
※日弁連 市民のための弁護士報酬の目安(2009年)「弁護士1026名へのアンケート結果」
アンケート結果から分かる弁護士費用の相場
このアンケート結果の金額と割合に基づき、着手金と報酬金の平均額を計算してみました。着手金31.57万円、報酬金65.33万円、合計96.9万円が平均値となりました。
この金額が、日弁連のアンケート結果から分かる、交通事故の弁護士費用の相場といえるでしょう。
ただし、このアンケートは交通事故を専門とするか否かにかかわらず、無作為にえらばれた弁護士を対象としています。そのため、交通事故を専門とする法律事務所の実際の相場水準とは異なる可能性があります。
アンケート結果に基づく平均相場
着手金 | 報酬金 | 合計額 | |
---|---|---|---|
平均額 | 31.57万円 | 65.33万円 | 96.9万円 |
※平均額の計算にあたっては、金額が不明な「その他」の統計部分は除外しています。
日弁連の旧報酬規程に基づく弁護士費用の相場は!?
日弁連の旧報酬規程とは
交通事故の弁護士費用の相場を考える上で外すことができないものが、日弁連の旧報酬規程です。
平成16年までは、旧報酬規程に基づき弁護士費用が設定されていましたが、独占禁止法に抵触するおそれがあるため、旧報酬規程は廃止されることになりました。
しかし、いまだに旧報酬規程を利用して弁護士費用を設定する弁護士が多いのが実情です。
旧報酬規程では、請求する経済的利益に対する割合で着手金を計算し、最終的に得られた経済的利益に対する割合で報酬金を計算するよう定められています。
日弁連の旧報酬規程(税込)
経済的利益 | 着手金 | 報酬金 |
---|---|---|
300万円以下 | 8.8% | 17.6% |
300万円超3000万円以下 | 5.5%+9.9万円 | 11%+19.8万円 |
3000万円超3億円以下 | 3.3%+75.9万円 | 6.6%+151.8万円 |
3億円超 | 2.2%+405.9万円 | 4.4%+811.8万円 |
旧報酬規程に基づく弁護士費用の相場
先ほどのアンケートの事例と同じく、保険会社提示額500万円、回収額1000万円の事例に基づき、旧報酬規程の基準で弁護士費用を計算してみましょう。
旧報酬規程では「経済的利益」に対する一定割合で計算することになります。この経済的利益を純粋な請求額・回収額とみるのか、保険会社提示額からの増額分とみるのかにより、弁護士費用の相場が大きく変わります。
請求額・回収額である1000万円を経済的利益とみると、着手金64万9千円、報酬金129万8千円の合計194万7千円(税込)が弁護士費用となります。
一方、増額分である500万円を経済的利益とみると、着手金37万4千円、報酬金74万8千円の合計112万2千円(税込)が弁護士費用の相場となります。
増額分を経済的利益の基準としたほうが、先のアンケート結果に近い結果になった。被害者としては、旧報酬規程に基づいて計算した弁護士費用の相場を、実際の委任契約での参考にしてみると役立つでしょう。
旧報酬規程に基づく相場シミュレーション(税込)
経済的利益 | 着手金 | 報酬金 | 合計額 |
---|---|---|---|
回収額を基準 | 64万9千円 | 129万8千円 | 194万7千円 |
増額分を基準 | 37万4千円 | 74万8千円 | 112万2千円 |
交通事故専門事務所の弁護士費用の相場は!?
交通事故専門の事務所の弁護士費用の相場
交通事故の弁護士費用は、通常とは異なる特殊な相場が形成されています。現在は、交通事故被害者の事件はwebマーケティングが主流になっているため、Googleの検索順位を参考に弁護士費用の相場を調査してみました。
Googleの検索エンジンに「交通事故 弁護士」のキーワードを入れた上で上位15位までに表示される弁護士事務所のサイトを選んでみました。その中で公開されている弁護士費用を一覧にしたのが以下の表です。
この一覧から分かることは、相談料・着手金ともに無料0円の弁護士事務所が大半を占めるということです。交通事故分野では、初期費用無料を全面的にアピールする手法が多く採用されているということです。
報酬金については、大半の事務所が11%+22万円(税込)の基準を採用しています。この基準が、交通事故の弁護士業界におけるスタンダードであるといえますね。
検索順位 | 相談料 | 交渉着手金 | 訴訟着手金 | 報酬金(税込) |
---|---|---|---|---|
3位 | 0円 | 0円 | 金額非公開 | 11%+22万円 |
4位 | 初回のみ0円 | 0円 | 金額非公開 | 11%+22万円 |
5位 | 0円 | 0円 | 記載なし | 8.8%+19.8万円 |
8位 | 0円 | 0円 | 記載なし | 11%+22万円 |
10位 | 0円 | 0円 | 記載なし | 11%+22万円 |
13位 | 不明 | 20~300万円 | 20~300万円 | 11~22% |
14位 | 0円 | 0円 | 記載なし | 11%+22万円 |
※平成27年12月15日現在のGoogleの「交通事故弁護士」の検索結果に基づきます。
弁護士費用の相場シミュレーション
先ほどと同様に、保険会社提示500万円、回収額1000万円の事例について、着手金0円、報酬11%+22万円(税込)の相場水準で弁護士費用を計算してみました。
なお、調査結果によれば、報酬を計算する基準になる金額は増額分ではなく実際の回収額でした。そのため、弁護士費用の相場は、回収額1000万円に対する11%+22万円として132万円(税込)となりました。
この事例では、アンケート結果や旧報酬規程の相場に比べて交通事故専門の事務所の弁護士費用は20万円ほど割高ではあります。
しかし、初期費用が0円であるとともに、交通事故の知識と経験が豊富で弁護士の品質が保障されていることが多いため、被害者にとって交通事故専門の弁護士に依頼するメリットは比較的大きいといえるでしょう。
弁護士費用の相場シミュレーションまとめ(税込)
弁護士費用の相場 | 事例 | 報酬額 |
---|---|---|
着手金:0円 報酬:11%+22万円 |
保険会社提示額:500万円 回収額:1000万円 |
132万円 |
まとめ
交通事故被害者が弁護士を選ぶ際には、これまで報告した相場水準を参考にするのが有益です。ただし、死亡・後遺障害の事案では、弁護士費用が最終的な手取り額に与える影響は小さくなりやすいです。
弁護士選びは、弁護士費用以外にも的確な説明や報告などができるか、交通事故についての知識や経験が豊富か、交渉や裁判への熱意があるのかなどを総合的に検討する必要があります。
物損事故、人身事故それぞれの弁護士費用をまとめました。こちらのページも是非ご覧になってください。
交通事故の示談金の相場については、こちらのページを是非ご覧になってください。
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まとめ
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この記事の監修弁護士
岡野武志弁護士
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